

クロレラエキスは「飲むもの」と思ってスキンケアに使わずにいると、毎日シワが深くなっています。
カレラエキス(クロレラエキス)は、淡水に生息する単細胞緑藻「クロレラ(Chlorella vulgaris)」から抽出された成分です。クロレラ自体は約20億年前に地球上に誕生したとされる非常に古い生命体であり、1890年にオランダの学者バイリンクによって初めて発見されました。
その後、第一次世界大戦中の食糧難を背景に「スーパーフード」として研究が進み、1940年代にはNASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙食として活用を検討していた経緯もあります。意外ですね。現在は健康食品にとどまらず、スキンケア・美容液・シャンプーなどの化粧品成分としても広く活用されています。
化粧品の表示名は「クロレラエキス」または「Chlorella Vulgaris Extract(INCI名)」で、医薬部外品にも「クロレラエキス」「クロレラエキス(2)」として収載されています。成分の配合目的は主に「肌荒れ改善」であり、20年以上の使用実績と安全性データを備えた信頼できる成分のひとつです。
では、カレラエキスにはどのような成分が含まれているのでしょうか?主な成分構成は以下の通りです。
| 分類 | 主な成分 |
|------|---------|
| 🧬 アミノ酸 | グルタミン酸・アスパラギン酸・アルギニン・グリシンなど14種類 |
| 🍃 ポルフィリン | クロロフィル(強力な抗酸化作用) |
| 🍬 糖質 | β-グルカン・デンプン・クロレラ多糖 |
| 💊 ビタミン | アスコルビン酸(ビタミンC) |
これだけの成分を含む理由は、クロレラが「光合成」だけで自己完結した生命活動を行う単細胞生物だからです。つまり、1粒の細胞に栄養が凝縮されているということですね。
化粧品への配合量や通常の使用条件においては、皮膚刺激性・アレルギー性ともに「ほとんどなし」と評価されており、敏感肌の方でも取り入れやすい成分といえます。
参考:カレラエキスの成分組成・安全性データの詳細が掲載されています(化粧品成分オンライン)
クロレラエキスの基本情報・配合目的・安全性 - 化粧品成分オンライン
カレラエキスの美容成分としての最も基本的な効果が「保湿」と「肌荒れ改善」です。これは感覚的な話ではなく、実際の臨床試験データに基づいています。
1997年に一丸ファルコスが実施したヒト使用試験では、乾燥肌・湿疹・アトピー性皮膚炎などに悩む20名(20〜30歳)の顔面に、3%カレラエキス(熱水抽出)配合乳液を3ヶ月間連用した結果が報告されています。
| 試料 | 有効 | やや有効 | 無効 |
|------|------|---------|------|
| カレラエキス配合乳液 | 15名 | 4名 | 1名 |
| 乳液のみ(比較対照) | 0名 | 4名 | 16名 |
カレラエキスを配合した群では20名中19名に「改善あり」の評価が得られています。比較対照群(乳液のみ)では16名が「無効」だったことを踏まえると、その差は一目瞭然です。これは使えそうです。
また、頭皮への応用試験でも同様に、5%配合ヘアトニックを使った群では20名中18名に改善が確認されました。カレラエキスが頭皮ケアにも有効であることが、この数字から読み取れます。
保湿効果のメカニズムとして注目されるのが、カレラエキスに含まれる「β-グルカン」「クロレラ多糖」といった糖質成分です。これらは肌の角質層で水分を抱え込む役割を果たすと考えられており、外側から肌に水分を補給・保持する力があります。
また、豊富なアミノ酸(グルタミン酸・アスパラギン酸・アラニンなど)は肌の天然保湿因子(NMF)に似た働きをするため、肌のうるおいを内側から支える効果が期待されています。保湿が基本です。
乾燥が気になる季節や、肌荒れを繰り返している方にとっては、カレラエキス配合の化粧水や乳液を日常のスキンケアに加えるだけで、肌のベースコンディションが底上げされる可能性があります。選ぶ際は「クロレラエキス」と成分表示に記載されているものを確認するのが一つの方法です。
多くの方が「カレラエキス=保湿成分」と認識しているかもしれませんが、そのエイジングケアへの効果は保湿だけにとどまりません。資生堂の研究によって、より深いレベルでのシワ抑制メカニズムが報告されています。
資生堂が300以上の天然成分を対象に行ったスクリーニング研究で、カレラエキスが「TSP-1(血小板反応素-1:Thrombospondin-1)」という増殖抑制因子を表皮細胞内で増加させることが判明しました。TSP-1は何をするかというと、紫外線照射によって皮膚に異常発生する毛細血管—資生堂が「しわ血管」と名付けた現象—を抑制する働きをします。
通常、肌に紫外線が当たると「VEGF(血管内皮増殖因子)」という物質が優位になり、肌の真皮層に不要な毛細血管が増えます。この「しわ血管」が増殖することで、皮膚組織が引っ張られ、最終的にシワや肌のたるみが生じるとされています。つまり「シワの深い原因は、血管の問題だった」ということですね。
カレラエキスはTSP-1を増やすことで、このVEGF優位な状態を正常に戻し、「しわ血管」の出現を長期的に抑えることが期待されます。
さらに実際の使用試験でも、二重盲検プラセボ対照比較試験(2014年発表、FRAGRANCE JOURNAL掲載)において以下の結果が報告されています。
- 対象:35〜55歳の健康な女性42名
- 方法:カレラエキス配合クリームを1日2回、8週間使用
- 結果:塗布4週目から小ジワの数が有意に改善、8週目には皮膚レプリカ解析でシワ個数もプラセボ群より有意に減少
4週間、つまり約1ヶ月で数字として確認できる差が出た点は注目に値します。また、8週目の角質水分量が増加していたことから、保湿作用とそれ以外のメカニズムが複合的に働いているとも示唆されています。
参考:カレラエキス配合クリームの抗シワ臨床試験の詳細データが掲載されています
「クロレラエキス含有クリームの抗シワ効果」FRAGRANCE JOURNAL掲載レポート - サン・クロレラ研究開発部
参考:資生堂によるクロレラエキスとしわ血管の関連研究の概要が記載されています
「クロレラエキス」が「しわ血管」抑制に有効 - 資生堂研究リリース(PDF)
カレラエキスをほかの植物エキスと一線画する理由のひとつが、「CGF(Chlorella Growth Factor:クロレラ成長因子)」の存在です。CGFはクロレラを熱水抽出して得られる成分で、アミノ酸・ペプチド・水溶性タンパク質・水溶性ビタミン・糖類・核酸関連物質で構成されています。
CGFが注目される背景には、クロレラ特有の増殖メカニズムがあります。通常、動物や植物の細胞は「2分裂」で増殖しますが、クロレラはわずか20〜24時間で「4分裂」という異例の速度で増殖します。この旺盛な生命力の源がCGFだとされています。驚異的ですね。
肌に対してCGFが期待できる主な作用は以下の通りです。
- 🌱 線維芽細胞の増殖促進:コラーゲンやエラスチンを作る線維芽細胞に働きかけ、肌のハリや弾力をサポート
- 🛡️ 細胞の修復促進:ダメージを受けた細胞の修復を助け、肌のターンオーバーを正常に導く
- 💧 角質水分量の増加:前述の臨床試験でも確認された保湿力の向上
- 🧫 EGF様作用:上皮細胞増殖因子(EGF)に似た働きで肌再生をサポート
CGFはクロレラにしか存在しない固有の成分であることが研究で明らかになっています。CGFが条件です。
夜間は肌のターンオーバー(新陳代謝)が活発になる時間帯であるため、CGFを含むカレラエキス配合のクリームや美容液は、就寝前のスキンケアに取り入れると細胞再生のサポート効果が期待しやすくなります。「夜の肌は昼の2倍のスピードで修復される」とも言われており、夜ケアとCGFの相性は良いといえるでしょう。
また、CGFには細菌や酵母などに対する成長促進物質が含まれることから、皮膚の「常在菌バランス(マイクロバイオーム)」の調整にも関与している可能性が注目されています。美容の世界で今注目されている「スキンバイオーム」アプローチとの親和性も高い成分です。
ここからは、カレラエキスの効果に関してあまり知られていない側面についてお伝えします。一般的に「保湿成分」「エイジングケア成分」として紹介されることの多いカレラエキスですが、最新の研究では「肌の善玉菌を育てるプレバイオティクス」としての機能も明らかになってきています。
2025年11月に公表された医学博士による解説によると、カレラエキスはクロレラ細胞壁から抽出された特定の炭水化物が「善玉菌だけを選択的に増やす」働きをすることが確認されています。これは「プレバイオティクス」と呼ばれる機能で、簡単に言うと「善玉菌のエサになる成分」として機能するということです。
肌の常在菌バランスが崩れると何が起きるのでしょうか?
- ❌ 悪玉菌が増殖 → ニキビ・赤み・炎症が悪化
- ❌ 皮膚バリア機能の低下 → 乾燥・敏感肌の悪化
- ❌ 抗菌ペプチドの産生が減少 → 外部刺激への抵抗力ダウン
カレラエキスはこのバランスを整える方向に働き、「悪玉菌を抑制しながら善玉菌を育てる」という二重の効果が期待されています。肌常在菌が整うことで、外部刺激への抵抗力が上がり、肌本来のバリア機能が回復しやすくなるというわけです。
また、カレラエキスには「EGF様作用」による肌再生促進も確認されており、酒さ(赤ら顔)に対する臨床研究でも皮脂抑制・炎症改善の効果が報告されています。肌トラブルが繰り返される方にとっては、単なる保湿以上の意味を持つ可能性があります。これは意外な側面ですね。
なお、カレラエキスをプレバイオティクス成分として配合した製品(「Actibiome PE」などの混合原料)は、海水・グリセリン・ラミナリアエキスと組み合わせることで皮膚のpH安定化や常在菌バランスの調整を目的として設計されています。敏感肌・乾燥肌の根本ケアにつながるアプローチとして、スキンバイオームに着目したスキンケア選びの際にチェックしてみると良いでしょう。
参考:カレラエキスの敏感肌ケアへの最新研究と、スキンバイオームへのアプローチが詳しく解説されています
【医学博士解説】クロレラエキスの効果と酒さ(赤ら顔)ケアへの応用 - DSRスキンケア

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