

クロレラサプリを飲んでも、細胞壁が破砕されていないと栄養の約60%が吸収されずそのまま排出されます。
クロレラ成長因子(C.G.F./Chlorella Growth Factor)とは、その名のとおりクロレラという微細藻類にのみ存在が確認されている、非常に希少な水溶性の複合体です。核酸(DNAおよびRNA)、アミノ酸、ペプチド、水溶性ビタミン、ミネラルが一体となって構成されており、単独の栄養素では再現できない複合的な働きを持っています。
他の植物や動物の細胞は、分裂して2つになるのが一般的なサイクルです。これが基本です。一方でクロレラはわずか20〜24時間という短時間に一度に4つへと分裂する、驚異的な増殖力を持ちます。この「普通の2倍のスピードで4分裂する」という旺盛な生命力の中核を担っているとされるのが、CGFです。
つまりCGFが鍵です。ただし、CGFの構造やどの成分がどう作用しているかは、現時点では完全には解明されていません。サン・クロレラをはじめとする国内外の研究機関が現在も構造分析と作用機序の研究を進めており、美容・健康分野での応用に向けた知見が積み重ねられています。
よく混同されるのが、EGF(上皮細胞成長因子)やEGFに似た作用を持つプラセンタとの比較です。EGFは主に傷の修復・再生に関わる人体由来の成長因子であるのに対し、CGFは植物由来でありながら細胞の分裂・再生を促す可能性が示されているという点で、別のアプローチとして位置づけられます。100グラムのクロレラから抽出できるCGFは、わずか4〜5グラムという希少性も、この成分の価値を象徴しています。
参考:クロレラ成長因子(CGF)の詳細な構成と研究動向について
サン・クロレラ「クロレラ栄養学(後編)〜クロレラの注目成分〜」
CGFが美容面で注目を集める理由は、肌に対して複数の経路から同時にアプローチできることにあります。
まず1つ目が、コラーゲン生成のサポートです。CGFに含まれる豊富な核酸やアミノ酸は、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンの合成に必要な素材を供給します。年齢とともにコラーゲン生成量は低下しますが、CGFはその「材料補給」と「細胞への刺激」を同時に担う可能性があります。これは使えそうです。
2つ目が、エラスターゼの抑制です。エラスターゼとは、エラスチン(肌の弾力成分)を分解してしまう酵素のこと。紫外線やストレスによって活性化しやすく、これが増えると肌のたるみやしわを引き起こします。台湾の研究機関FEBICOの研究では、CGFがこのエラスターゼの働きを抑制する効果が確認されており、「外側からの老化」への直接的な対抗策として期待されています。
3つ目が、活性酸素の除去(抗酸化作用)です。CGFを含むクロレラには、ルテインやβカロテンなどのフィトケミカルが豊富に含まれています。これらは紫外線やストレスによって体内で過剰発生した活性酸素を無害化し、細胞が傷つくのを防ぎます。活性酸素が原因となる「肌のサビ」を抑えることが原則です。
資生堂とアメリカ・ハーバード大学皮膚科学研究所の共同研究では、クロレラエキスが紫外線によって引き起こされる「しわ血管(通常より太い異常な毛細血管)」の形成を抑制することも明らかになっています。しわの原因を「血管レベル」から抑えるという視点は、まさに意外ですね。
参考:資生堂とハーバード大学の共同研究によるクロレラエキスとしわ血管の関係
資生堂「クロレラエキスがしわ血管抑制に有効」(PDF)
美容目的でクロレラサプリを選ぶとき、多くの人が「成分表示」だけを見て選んでしまいます。しかし実は、どれだけCGFや栄養素が豊富でも、それが体に吸収されなければ意味がありません。
問題の核心は「細胞壁」にあります。クロレラは、他の多くの植物と比較しても非常に厚く硬い細胞壁を持っています。この壁はクロレラ自身を守るためのものですが、人間の消化酵素では簡単に溶かすことができません。細胞壁破砕処理が施されていない一般的なクロレラ製品では、栄養素の吸収率はおよそ40〜60%程度にとどまるとされています。一方、独自の破砕技術で細胞壁を90%以上砕いた製品では、吸収率が90%以上に向上します。同じ「クロレラ」でも、吸収率が2倍以上変わる計算になります。痛いですね。
加えて、CGFは熱に弱い成分を含んでいます。過度な加熱処理が施された製品では、CGFそのものが変性・失活している可能性もあります。製品を選ぶ際には「細胞壁破砕処理の有無」と「加工温度への配慮」の2点を確認することが条件です。
また、サプリ(内服)だけでなく「外用(スキンケアとして塗る)」という視点も重要です。サン・クロレラが展開する「Sun CGF Cream」のように、CGFエキスを直接肌に届けるスキンケア製品も存在します。内側からの栄養補給と外側からのダイレクトアプローチを組み合わせることで、美容効果の相乗効果が期待できます。まずは自分が使用中のサプリに細胞壁破砕処理の記載があるかどうか、製品ラベルやメーカーサイトで確認してみましょう。
参考:細胞壁破砕と吸収率の関係について詳しく解説
小恰好商店「飲んでも無駄?クロレラの吸収率を決める細胞壁の真実」
美容目的でCGFを摂る人の多くは、「肌に直接効く」ことだけをイメージしています。しかし実は、クロレラが美肌に貢献するルートのひとつが「腸内環境の改善」という間接的な経路です。腸と肌の状態は密接につながっており、これを「腸肌相関」と呼びます。
クロレラに含まれる食物繊維やクロロフィル(葉緑素)は、腸のぜん動運動を促し、腸内の有害物質や重金属を吸着して排出する働きを持っています。2021年に「Frontiers in Nutrition」誌に掲載された研究では、クロレラの摂取によって腸内で短鎖脂肪酸(プロピオン酸など)の産生が増えることが確認されました。短鎖脂肪酸は腸のバリア機能を高め、腸内の善玉菌を優勢にする重要な物質です。
さらに、CGF自身にも大腸内の有益な細菌の増殖を促進する作用が確認されています。つまりCGFは、「肌への直接作用」と「腸内環境の改善を通じた間接作用」という2段構えで美肌に貢献するということですね。
腸内環境が整うと肌のターンオーバーが正常化し、ニキビや肌荒れが出にくくなります。同時に、腸が健康になることで栄養素の吸収効率が上がり、CGFやアミノ酸が肌細胞により届きやすくなるという好循環も生まれます。腸活と美肌ケアを同時に行えること、これがCGFの強みのひとつです。
CGFに含まれる核酸(RNAおよびDNA)という成分に着目した「核酸美容」という概念は、まだ一般にはあまり知られていません。しかしこれは、次世代のエイジングケアとして美容研究者の間で静かに注目が高まっているテーマです。
核酸とは、細胞の設計図である遺伝情報を担う物質です。年齢とともに体内での核酸合成能力は低下し、細胞の自己修復・再生のスピードが落ちてきます。これが肌のターンオーバーの乱れや、シミ・くすみの原因のひとつと考えられています。結論は、核酸不足が肌の老化を加速させるということです。
食事から核酸を摂ることは可能で、レバーや魚介類に多く含まれますが、現代の食生活ではどうしても不足しがちです。CGFはクロレラから抽出される水溶性の核酸・アミノ酸複合体であり、植物由来かつ消化吸収しやすい形で核酸を補給できる点が注目されています。動物性食品に頼らずに核酸補給ができるという点は、ベジタリアンやヴィーガンの美容意識の高い層にとっても大きなメリットです。
また、核酸は細胞が新しくなるサイクル(ターンオーバー)を支える役割を担っています。クロレラが20〜24時間で4分裂できるのも、核酸を豊富に含むCGFが存在するからこそ。「細胞の設計図を補う」という観点からCGFを活用することは、表面的なスキンケアでは届かない「細胞レベルの美容」に直結する可能性があります。まだ研究段階の部分もありますが、今後の展開が非常に楽しみな分野です。
参考:核酸・アミノ酸を含むCGFの成分構成について
FEBICO「Febicoが抽出したクロレラ成長因子パウダー」
CGFの可能性を最大限に引き出すためには、正しい知識と注意点を押さえておくことが重要です。いくつかの点を知っておけばリスクを避けながら賢く活用できます。
まず、クロレラを摂取する際に気をつけたい副作用として「光過敏症」があります。これはクロレラに含まれるクロロフィルが特定の状況下で「フェオホルバイド」という物質を生成することが原因で、日光にあたると皮膚が赤くなる・かゆくなるといった症状が出る場合があります。サン・クロレラの公式情報によると、この問題は1970年代にアルコールを添加して製造した一部製品で起きたもので、現在の適正製品では基本的にリスクは低いとされています。ただし、ビタミンKを豊富に含むという性質から、ワーファリンなどの抗血液凝固剤を服用中の方は医師への相談が必須です。
次に、摂取量と継続期間についてです。CGFを含むクロレラの効果を体感するには、通常3ヶ月以上の継続摂取が推奨されています。体の細胞が入れ替わる周期を考えると、数週間で劇的な変化を期待するのは難しく、長期的なアプローチが基本です。逆に、過剰摂取は消化器系の不調(吐き気・下痢・腹部膨満感)を引き起こすことがあります。1日の推奨摂取量を守ることが原則です。
最後に、製品選びの基準を整理しておきます。
| チェックポイント | 推奨の基準 |
|---|---|
| 細胞壁破砕処理 | あり(破砕率90%以上が理想) |
| 加熱処理の有無 | 低温・非加熱製法が望ましい |
| 産地・品種の明記 | 国産(石垣島など)や品種名(バイエリンク種など)が明示されているか |
| 添加物 | 無添加または最低限の添加物にとどまっているか |
| CGF含有の明示 | CGF(クロレラ成長因子)の含有・抽出方法の記載があるか |
「とりあえず安いから」という理由だけで選んでしまうと、細胞壁が未破砕で栄養の大半が吸収されないまま終わるリスクがあります。美容目的でCGFに期待するなら、まずこのチェックリストを使って手元の製品や検討中の製品を一度見直してみることをおすすめします。
参考:クロレラのよくある疑問・副作用・光過敏症について
サン・クロレラオンラインショップ「よくあるご質問」