

ブラックコホシュは4週間続けないと効果を感じられません
ブラックコホシュは、北米に自生するキンポウゲ科の多年草植物です。学名は「Cimicifuga racemosa」または「Actaea racemosa」といい、女性特有の不調に対して長年利用されてきた歴史があります。
この植物が注目される理由は、体内で女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするからです。更年期になると、女性ホルモンの分泌が急激に減少することで、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、動悸、発汗、気分の変動、膣の乾燥といったさまざまな症状が現れます。ブラックコホシュは、これらの症状を緩和する目的で、欧米を中心に人気のサプリメントとして広く使用されています。
具体的には、ブラックコホシュに含まれるフィトエストロゲン(植物性エストロゲン)が、体内のホルモンバランスを調整する働きを持つとされています。特に、更年期障害の代表的な症状であるホットフラッシュに対する効果が期待されており、体温調節を司る自律神経の乱れを整える可能性があると考えられています。
ただし重要な点があります。効果を実感できるまでには時間がかかるということです。研究によると、更年期症状への効果が表れるまでには通常4週間ほどの継続的な摂取が必要とされています。即効性を期待して短期間で判断してしまうと、本来の効果を見極められない可能性があります。
また、月経前症候群(PMS)や月経痛の緩和にも用いられることがあります。女性ホルモンのバランスが崩れることで起こるイライラ、気分の落ち込み、腹痛といった症状に対しても、同様のメカニズムで作用すると考えられています。
国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報では、ブラックコホシュに関する詳しい研究データや安全性情報が公開されています。
ブラックコホシュの効果については、多くの研究が行われていますが、結果は必ずしも一致していません。国立健康・栄養研究所が調査した研究報告によると、更年期障害の症状(特にホットフラッシュ)を改善したとする報告が2件見つかった一方で、効果がなかったとする報告も6件あり、明確な有効性は確認されていないのが現状です。
つまり、効果があるという報告よりも、効果がないという報告の方が多いということですね。
特に興味深い研究結果として、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)という別のハーブと併用した場合に、更年期症状が78%改善したという報告があります。これは単独使用よりも高い効果を示していますが、併用による相互作用や安全性については十分な検証が必要です。
MSD Manualsの専門家向け情報では、ブラックコホシュはプラセボ(偽薬)と比較して更年期の血管運動症状(ホットフラッシュなど)を減少させることが示されたものの、ホルモン補充療法ほど効果的ではなかったと報告されています。ホルモン補充療法と比べると、効果の強さは劣るということです。
エクオールという大豆由来の成分との比較では、エクオールは体内で自然に生成される成分であり、比較的安全性が高いとされています。一方、ブラックコホシュは外部から摂取する植物成分であり、肝臓への負担が懸念されるという違いがあります。どちらも女性ホルモン様作用を持ちますが、安全性プロファイルが異なるため、選択には慎重な判断が求められます。
また、ブラックコホシュには統一された規格がないという問題もあります。製品によって含有成分や濃度が異なるため、研究結果を一般化することが難しく、どの製品が効果的なのか判断しにくい状況にあります。
MSD Manualsのブラックコホシュに関する専門情報では、医療従事者向けの詳細なデータが掲載されています。
ブラックコホシュの使用において最も注意すべき点は、肝機能障害のリスクです。英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)の報告によると、ブラックコホシュ製品に関連が疑われる53例の健康被害事例のうち、36例が肝機能異常、黄疸、肝炎などの肝臓に関するものでした。約68%が肝臓関連の被害ということになります。
これは偶然ではありません。ブラックコホシュには、マグノフロリン、レチクリン、ノルコクラウリンといったアルカロイドという成分が含まれており、これらが肝毒性を引き起こす可能性があることが動物実験で確認されています。アルカロイドとは、植物が外敵から身を守るために生成する窒素を含む化合物で、多くが人体に強い影響を与える性質を持っています。
海外では重篤な症例も報告されています。例えば、レボチロキシン(甲状腺ホルモン剤)を服用していた54歳の女性が、ブラックコホシュ1000mgを8ヶ月間併用したところ、劇症肝炎を発症したという事例があります。また、別の42歳の女性は、ブラックコホシュを6ヶ月間摂取したところ、軽い黄疸が認められ急性肝炎と診断されました。
このような重篤な健康被害のリスクがあるため、日本でも厚生労働省がブラックコホシュを「指定成分等」に指定しています。指定成分等とは、健康食品の素材の中でも作用が強く健康被害が生じやすいものを特別に管理する制度です。この指定により、販売事業者は健康被害の報告義務を負うことになりました。
軽度の副作用としては、胃のむかつき、胃けいれん、頭痛、発疹、体の重さ、膣からの出血、体重増加などが報告されています。これらの症状が現れた場合も、すぐに使用を中止し、医療機関を受診することが重要です。
特に以下の方は、ブラックコホシュの摂取を避けるべきとされています。妊娠中・授乳中の女性、肝疾患のある方、アスピリン過敏症の方、けいれん性疾患のある方、ホルモン感受性腫瘍(一部の乳がんなど)のある方、脳卒中や高血圧の既往がある方です。
千葉市によるブラックコホシュの利用に関する注意喚起では、具体的な健康被害事例と対処法が詳しく説明されています。
ブラックコホシュを使用する場合、使用期間の上限を守ることが非常に重要です。ドイツの薬用植物評価委員会であるコミッションEでは、ブラックコホシュの使用上限を6ヶ月としています。これは長期使用による肝臓への負担を考慮した設定です。
6ヶ月が上限ということですね。
一方で、臨床試験では12ヶ月間にわたって摂取した参加者でも重篤な有害作用は認められなかったという報告もあります。しかし、これはあくまで試験環境下での結果であり、医師の監督なしに個人で長期使用することは推奨されません。安全性を最優先するなら、6ヶ月という上限を守るべきです。
効果を実感するまでの時間については、前述の通り通常4週間程度の継続が必要とされています。つまり、最低でも1ヶ月間は様子を見る必要があるということです。数日から1週間で効果がないと判断して中止してしまうと、本来得られたかもしれない効果を見逃す可能性があります。
ただし、ホルモン補充療法の場合は、服用開始から早ければ数日から1週間程度で症状が和らぎ始めることが多いとされています。ブラックコホシュはそれと比べると効果が現れるまでに時間がかかるため、即効性を求める方にはホルモン補充療法の方が適しているかもしれません。
製品の品質にも注意が必要です。一部のブラックコホシュ製品は、実際にはブラックコホシュではない薬草を含有していたり、ブラックコホシュと他の薬草が混ざっていたり、製品ラベルに記載されていない成分が含まれていることがあります。信頼できるメーカーの製品を選び、成分表示を確認することが大切です。
体調変化を感じた場合の対処法として、すぐに使用を中止し、症状に応じた診療科を受診してください。その際は必ず、ブラックコホシュを使用していたことを医師に伝えましょう。また、保健所への相談や、製品の販売元(表示責任者)への連絡も義務付けられています。
自己判断で使い続けることは避けてください。
厚生労働省eJIMのブラックコホシュ情報では、医療従事者向けの安全性情報が詳しく掲載されています。
ブラックコホシュには肝臓への健康被害リスクがあることから、より安全な代替手段を検討することも重要です。更年期症状に悩んでいる場合、まず婦人科や産婦人科を受診することが最も確実な対処法になります。
医療機関では、ホルモン補充療法(HRT)という選択肢があります。これは減少した女性ホルモンを直接補う治療法で、ブラックコホシュよりも効果が高く、早ければ数日から1週間程度で症状の改善を実感できます。ただし、乳がんや血栓症のリスクなど、適用できない方もいるため、医師との相談が必須です。
サプリメントを希望する場合は、エクオールという選択肢があります。エクオールは大豆イソフラボンから腸内細菌によって作られる成分で、女性ホルモンに似た働きをします。ブラックコホシュと比べると作用はマイルドですが、肝臓への負担が少なく、安全性が高いとされています。エクオールは乳がんや子宮体がんのリスクとの関連も報告されておらず、比較的安心して継続できる成分です。
漢方薬も有効な選択肢の一つです。当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などは、更年期症状に対して古くから使用されており、体全体のバランスを整えることで不調を和らげる効果が期待できます。漢方薬は西洋医学のホルモン補充療法に比べてマイルドな作用ですが、副作用のリスクも低いとされています。
生活習慣の見直しも非常に重要です。規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、自律神経のバランスを整え、更年期症状を緩和する基本となります。特に、腹式呼吸やヨガなどのリラクゼーション法は、ホットフラッシュの軽減に効果があるとされています。
もしどうしてもブラックコホシュを試したい場合は、必ず医師、薬剤師、管理栄養士、または健康食品のアドバイザリースタッフに相談してください。アドバイザリースタッフとは、NR・サプリメントアドバイザー、食品保健指導士、健康食品管理士などの民間資格を持つ専門家で、健康食品の適切な利用についてアドバイスを提供しています。薬局や薬店、病院などで活躍している方も多いので、身近なところで相談できます。
更年期ラボのサプリメント情報では、エクオールをはじめとする様々な更年期対策サプリメントについて詳しく解説されています。

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