

赤ワインを飲んでも美肌にはなりません。
赤ワインエキスの美容効果を語る上で欠かせないのが、ポリフェノールという成分です。ポリフェノールは植物が紫外線や害虫から身を守るために作り出す天然の抗酸化物質で、赤ワインエキスにはこのポリフェノールが高濃度で含まれています。特に注目されているのが「レスベラトロール」と呼ばれる成分で、ブドウの果皮や種子に豊富に存在しています。
サントリーウエルネスの研究によると、赤ワイン製造工程で廃棄されていたワイン残渣から抽出した赤ワインポリフェノールエキスには、抗酸化作用、美白作用、アンチエイジング作用、抗炎症作用、抗糖化作用という5つの美容効果が確認されました。どういうことでしょうか?
抗酸化作用とは、肌の老化を引き起こす活性酸素を除去する働きのことです。紫外線やストレス、大気汚染などで発生する活性酸素は、肌細胞を傷つけてシミやシワの原因となります。赤ワインエキスに含まれるポリフェノールは、この活性酸素を無害化する力が非常に強く、ビタミンCやビタミンEと比較しても高い抗酸化力を持っています。実際の研究では、赤ワインエキスの抗酸化力は他の植物エキスと比べても顕著に高いことが示されています。
サントリーの研究成果(赤ワインポリフェノールエキスの美容効果に関する詳細データ)
美白作用も見逃せません。紫外線を浴びると肌内部でメラニン色素が生成され、これがシミやそばかすの原因になります。赤ワインエキスは、メラニン生成に関わる酵素「チロシナーゼ」の働きを抑制することで、シミの発生を防ぐ効果があります。つまり、紫外線ダメージを受けた後の肌でも、シミが定着しにくい状態を作ってくれるということですね。
アンチエイジング作用については、肌のハリと弾力を保つコラーゲンやエラスチン、潤いを保つヒアルロン酸を分解する酵素の働きを抑える効果が確認されています。年齢とともにこれらの成分は減少していきますが、赤ワインエキスは分解を遅らせることで、肌の若々しさを維持するサポートをしてくれます。肌のハリが気になってきた30代以降の人にとって、これは大きなメリットです。
日々のスキンケアで赤ワインエキスを意識する場合、化粧品として配合されているものを選ぶか、サプリメントで内側から取り入れるかの2つの方法があります。化粧品の場合は「ワインエキス」や「ブドウ果実エキス」という名称で成分表示されていることが多いため、購入前にチェックしてみましょう。
レスベラトロールは赤ワインエキスに含まれる代表的なポリフェノールの一種で、「長寿遺伝子」とも呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化することで知られています。この遺伝子が活性化すると、細胞の老化スピードが緩やかになり、心臓病や糖尿病などの生活習慣病のリスクが低下することが複数の研究で示されています。
血管の健康維持においても、レスベラトロールは重要な役割を果たします。日本の臨床試験では、健康な成人男女が1日あたり400mgの赤ワインエキス末(レスベラトロール20mg、発酵ポリフェノールOPC160mg含有)を12週間摂取したところ、血管の柔軟性を示すFMD値が5.1%から6.8%へと約30%改善したという結果が報告されています。FMD値とは血管内皮機能を測定する指標で、6.0%以上が正常値とされています。この数値が低いと動脈硬化のリスクが高まるため、赤ワインエキスの摂取によって血管が柔らかくなり、血流が改善されることが実証されたわけです。
赤ワインエキスの血管柔軟性改善に関する臨床試験結果(糖尿病ネットワーク)
結論は明確です。赤ワインエキスは血管の健康をサポートする強力な味方になります。
動脈硬化の予防という観点でも、レスベラトロールの効果は注目されています。動脈硬化は血液中の悪玉コレステロール(LDL)が酸化することで進行しますが、レスベラトロールの抗酸化作用はこの酸化を防ぎ、血管壁へのコレステロール蓄積を抑制します。フランス人が高脂肪食を摂取しているにもかかわらず心臓病が少ない「フレンチパラドックス」は、赤ワインの日常的な摂取が関係していると考えられており、その中心的な成分がレスベラトロールだとされています。
認知症予防への効果も期待されています。レスベラトロールには脳内の炎症を抑え、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβの蓄積を減らす働きがあることが動物実験で確認されています。記憶力の向上に関しても、毎日適量のワインを飲む習慣がある人とない人を比較すると、飲む人の方が記憶力テストで高い成績を示したという研究報告があります。これは脳の血流改善効果によるものと考えられています。
ただし、赤ワインそのものを大量に飲むことは推奨されません。アルコールの過剰摂取は肝臓に負担をかけ、逆に健康を害するリスクがあります。1日にワイングラス1〜2杯(100〜300ml)程度が適量とされていますが、アルコールに弱い体質の人や妊娠中・授乳中の人は避けるべきです。そのような場合には、ノンアルコールの赤ワインエキスサプリメントを活用するのが賢明な選択になります。
赤ワインエキスの効果を最大限に引き出すには、適切な摂取方法を知っておくことが重要です。サプリメントとして摂取する場合、1日の推奨摂取量は赤ワインエキス末として100〜400mg程度とされています。この量にはレスベラトロールが5〜20mg程度含まれており、健康効果を得るには十分な量です。赤ワイン1杯に含まれるレスベラトロールはわずか0.6mg程度なので、サプリメントは赤ワインの数十倍から数百倍の濃度で有効成分を摂取できることになります。
つまり効率的ということですね。
摂取のタイミングについては、食後が最も推奨されています。ポリフェノールは脂溶性の性質を持つため、食事と一緒に摂取することで吸収率が高まります。特に油分を含む食事の後に飲むと、体内への取り込みがスムーズになります。空腹時に飲んでも問題はありませんが、人によっては胃に負担を感じることがあるため、食後がより安全な選択です。
継続期間も重要なポイントです。レスベラトロールの効果は即効性があるものではなく、毎日続けることで体内に蓄積され、徐々に効果が現れます。臨床試験では12週間の継続摂取で血管機能の改善が確認されていますので、最低でも3カ月は続けることが望ましいでしょう。10年後、20年後により若く健康であるために、日々の抗酸化習慣として取り入れることが大切です。
サプリメント選びでは、レスベラトロールの含有量だけでなく、他のポリフェノール成分の配合にも注目しましょう。赤ワインエキスには、レスベラトロール以外にもアントシアニン、カテキン、タンニン、発酵ポリフェノールOPCなど多様なポリフェノールが含まれており、これらが相乗効果を発揮します。特にOPC(オリゴメリック・プロアントシアニジン)は、赤ワインの発酵過程で生成される成分で、レスベラトロール以上の抗酸化力を持つとされています。1日にレスベラトロール100〜400mgを摂取すると、自然にOPCも50〜150mg摂取できる製品が理想的です。
赤ワイン由来レスベラトロールの有効摂取量と臨床データ(原料バンク)
製品の品質も見極めるポイントです。赤ワインエキスの原料がどこの地域のブドウを使用しているか、抽出方法は適切か、余計な添加物が含まれていないかなどを確認しましょう。フランスのローヌ渓谷産や日本の登美の丘産など、ブドウの産地が明記されている製品は信頼性が高いと言えます。また、GMP認定工場で製造されているなど、品質管理体制がしっかりしているメーカーの製品を選ぶと安心です。
ノンアルコールである点も大きなメリットです。アルコールが苦手な人、運転前や仕事中でも気にせず摂取できます。妊娠中や授乳中は赤ワインエキスサプリメントの摂取について安全性情報が不十分なため、使用は控えるべきとされています。かかりつけの医師に相談してから判断しましょう。
肌の老化現象であるシワとシミは、多くの人が抱える美容の悩みです。赤ワインエキスがこれらの問題にどのようにアプローチするのか、科学的なメカニズムを見ていきましょう。
シワの主な原因は、真皮層にあるコラーゲンとエラスチンの減少と劣化です。コラーゲンは肌の弾力を支える骨組みのような役割を果たし、エラスチンはその骨組みに柔軟性を与えています。紫外線や加齢によって、これらの成分を分解する酵素「コラゲナーゼ」と「エラスターゼ」の活性が高まり、肌のハリが失われてシワができやすくなります。赤ワインエキスに含まれるポリフェノールは、これらの酵素の働きを抑制することで、コラーゲンとエラスチンの分解を遅らせる効果があります。
数字で見ると説得力が増します。ある研究では、赤ワインエキスを配合した化粧品を8週間使用したグループで、目尻のシワの深さが平均15%減少したという結果が報告されています。15%というと、例えば0.2mmの深さのシワが0.17mmになる程度ですが、肉眼でも変化を感じられるレベルです。また、肌の弾力を測定する機器を使った試験では、弾力値が20%向上したというデータもあります。肌のハリが出ると見た目年齢が若返るため、実感しやすい効果と言えるでしょう。
シミ対策では、メラニン生成の抑制が鍵となります。紫外線を浴びると、肌の奥にあるメラノサイトという細胞が活性化し、チロシナーゼという酵素の働きでメラニン色素が作られます。このメラニンが過剰に蓄積すると、シミとして肌表面に現れます。赤ワインエキスのポリフェノールは、チロシナーゼの活性を阻害することで、メラニン生成を根本から抑える働きがあります。
いいことですね。
サントリーの研究では、赤ワインポリフェノールエキスが培養細胞レベルでメラニン生成を約40%抑制したという結果が得られています。40%の抑制効果は、美白化粧品に使われる代表的な成分であるアルブチンやビタミンC誘導体と同等かそれ以上の効果です。実際に人の肌で試験を行った場合でも、8週間の使用で肌の明るさが平均10%向上したという報告があります。10%明るくなるというのは、肌色がワントーン上がるイメージです。写真で見比べると違いがはっきりわかるレベルと言えます。
さらに注目したいのが、抗糖化作用です。糖化とは、体内の余分な糖とタンパク質が結びついてAGEs(終末糖化産物)という老化物質を作り出す現象で、肌の黄ぐすみやハリの低下を引き起こします。AGEsが蓄積すると肌は透明感を失い、くすんだ印象になります。赤ワインエキスには、この糖化反応を抑制する作用があることが確認されており、くすみのない明るい肌を維持する助けになります。抗糖化作用のある成分は限られているため、これは貴重な効果です。
外側からのケアと内側からのケアを組み合わせると、より高い効果が期待できます。赤ワインエキス配合の化粧品で肌表面をケアしながら、サプリメントで体内から抗酸化成分を補給することで、シミ・シワへの多角的なアプローチが可能になります。紫外線対策を怠らないことも大前提ですが、赤ワインエキスをプラスすることで、より確実な美肌づくりができます。
赤ワインエキスには多くのメリットがありますが、適切に利用するためには注意点も理解しておく必要があります。
まず、過剰摂取には注意が必要です。
ポリフェノールは適量であれば健康効果をもたらしますが、大量に摂取すると胃腸に負担をかけることがあります。胃痛や下痢を引き起こす可能性があるため、1日の推奨摂取量を守ることが重要です。サプリメントのパッケージに記載されている目安量を超えて飲むことは避けましょう。
アレルギー体質の人も注意が必要です。ブドウや赤ワインにアレルギーがある場合、赤ワインエキスでもアレルギー反応が出る可能性があります。初めて摂取する際は少量から始め、体調に異変がないか確認してください。発疹、かゆみ、呼吸困難などの症状が現れた場合は、すぐに使用を中止して医師に相談しましょう。
薬を服用している人は、飲み合わせにも気を配る必要があります。レスベラトロールには血液をサラサラにする作用があるため、抗凝固薬(ワーファリンなど)を服用している人は、併用することで出血リスクが高まる可能性があります。また、降圧薬を飲んでいる人が赤ワインエキスを摂取すると、血圧が下がりすぎることも考えられます。持病があって薬を飲んでいる場合は、サプリメントを始める前に必ず主治医に相談してください。
妊娠中・授乳中の摂取については、安全性に関する十分な情報がないため、控えるのが賢明です。動物実験ではレスベラトロールの高用量摂取による影響が報告されているケースもあり、念のため避けた方が安全です。どうしても摂取したい場合は、産婦人科医に相談した上で判断しましょう。
安全性を考慮すれば控えるべきです。
赤ワインそのものを飲む場合は、アルコールのデメリットも考慮しなければなりません。適量のワインは健康に良いとされていますが、飲みすぎると逆効果になります。アルコールを分解する過程で大量の活性酸素が発生し、かえって老化を促進してしまいます。また、アルコールには利尿作用があるため、体内の水分が失われて肌が乾燥しやすくなります。睡眠の質も低下し、肌のターンオーバーが乱れる原因にもなります。美容のために赤ワインを飲むなら、1日にグラス1杯(100ml程度)が限度と覚えておきましょう。
飲酒によるカロリー摂取にも注意が必要です。赤ワイン100mlあたり約73kcalあります。毎日2杯飲めば146kcalで、ご飯茶碗半分程度のカロリーです。これが積み重なると体重増加につながり、美容にも健康にも悪影響を及ぼします。
ダイエット中の人は特に気をつけましょう。
頭痛を引き起こすこともあります。赤ワインに含まれる「ヒスタミン」や「チラミン」という物質が、血管を拡張させて頭痛を誘発することがあります。また、ポリフェノールの一種である「ケルセチン」も、アルコールと一緒に摂取すると代謝過程で毒素を発生させ、頭痛の原因になることが知られています。赤ワインを飲むと頭が痛くなりやすい人は、サプリメントに切り替えることで問題を回避できます。
歯の着色も見逃せないデメリットです。赤ワインに含まれるタンニンは、歯のエナメル質に付着して黄ばみや茶色の着色を引き起こします。美容のために赤ワインを飲んでいるのに、笑顔が台無しになってしまっては本末転倒です。赤ワインを飲んだ後は水で口をすすぐ、30分以内に歯磨きをするなどの対策を取りましょう。
サプリメントなら着色の心配もありません。
これらのデメリットを回避しつつ赤ワインエキスの恩恵を受けるには、ノンアルコールのサプリメントが最適な選択肢です。アルコールによる健康リスクや美容への悪影響を避けながら、ポリフェノールやレスベラトロールの効果だけを効率的に取り入れることができます。毎日の習慣として無理なく続けられる形を選ぶことが、長期的な美容と健康の鍵になります。

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