

タイムエキスを「ただの香草成分」だと思っていると、睡眠不足でも肌荒れしない事実を見逃してしまいますよ。
タイムエキスは、シソ科のハーブ「タイム(タチジャコウソウ)」の茎・葉・花から抽出した成分です。料理の世界では肉料理の香り付けや防腐剤として古くから活用されてきましたが、そのルーツは古代ローマ・ギリシャ時代にまで遡ります。当時から殺菌・消毒・傷の治療などに使われてきた歴史があり、人類との関わりは2000年以上にもなります。
化粧品成分としては「ワイルドタイムエキス」「タチジャコウソウ葉エキス」「タイムエキス(1)」などの名称で表示されることがあります。つまり、成分表を見るときには複数の名前を覚えておく必要があるということですね。
タイムエキスに含まれる主な美容有効成分は次のとおりです。
| 成分分類 | 主な成分名 | 期待される作用 |
|---|---|---|
| テルペノイド(モノテルペン) | チモール、γ-テルピネン | 抗菌、メラニン生成抑制 |
| フラボノイド(フラボン) | シナロシド、ルテオリン | IGF-1産生促進、抗酸化、抗シワ |
| フェニルプロパノイド | ロスマリン酸 | 抗糖化、抗アレルギー、抗酸化 |
チモールはマラセチア菌(毛穴の詰まりにも関わる菌)の増殖を阻害し、ルテオリンはDPPHラジカル消去によって強い抗酸化作用を発揮します。多彩な成分が同時に肌へ働きかける点が、タイムエキスの大きな特徴です。
これは使える成分ですね。
三省製薬では、精油成分だけでなくカフェ酸などの水溶性有用成分にも着目してタイムエキスを開発・研究しており、現在も美容成分としての応用範囲が広がっています。
三省製薬 美容成分ラボ「料理にもよく使われるタイムに睡眠不足による肌トラブルを防ぐ働きが!?」(タイムエキスのIGF-1産生促進作用と臨床研究の詳細)
タイムエキスの保湿効果は、単に「水分を補う」というシンプルなものではありません。肌が自ら水分を作り出す力を底上げする点が、他の保湿成分との大きな違いです。
肌の角質層には「天然保湿因子(NMF)」という、アミノ酸や有機酸などの集合体が存在しています。NMFは肌の内側から水分を保つための重要な役割を担っており、その量が減ると、どれだけ化粧水を重ねても保湿が追いつかなくなります。
NMFが基本です。
タイムエキスには、このNMFの産生に欠かせないタンパク質「フィラグリン」と、その分解酵素「カスパーゼ-14」の産生を促進する作用が確認されています。丸善製薬の試験では、ヒト正常新生児表皮角化細胞にワイルドタイムエキス(50%エタノール抽出)を添加したところ、プロフィラグリンのmRNA発現が顕著に促進されたことが示されています。
さらに、日本メナード化粧品の研究(2021年、第38回和漢医薬学会学術大会で発表)によれば、カモミールエキスとタイムエキスを組み合わせることで、バリア機能を高める効果がより強まることが確認されました。この2成分を合わせて含む健康食品を3か月間飲用したグループでは、経皮水分蒸散量(TEWL)が有意に減少し、頬部のカサつき改善も確認されたのです。
つまり、タイムエキスは塗るだけでなく、飲む形でのインナーケアにも応用可能ということですね。
また、40代以上のマチュア世代の女性が抱える「うるおいムラ」(肌の部分によって乾燥度にばらつきがある状態)に対して、ワイルドタイムエキスは短期間で効果を発揮できることが独自の消費者調査からも明らかになっています。「全体的にしっとりしているはずなのに、部分的だけ乾く」という悩みを持っている方には特に注目の成分です。
日本メナード化粧品「肌のうるおいを高めるハーブエキスの組み合わせを発見!」(カモミールエキスとタイムエキスの組み合わせによるバリア機能改善の研究発表)
タイムエキスの美白効果は、一般的な美白成分とは異なるユニークなメカニズムで働きます。多くの美白成分が「メラニンの生成を抑える」ことを目的とするのに対し、タイムエキスは「生成されたメラニンが表皮に届くのを阻止する」という点に特化しています。
そのカギとなるのが「キネシン」というタンパク質です。キネシンとは、メラノサイト(色素細胞)の内部で、メラニンを包んだメラノソームを表皮細胞へ向けて運搬するモータータンパク質です。言い換えれば、キネシンはシミの「配達員」のような存在です。タイムエキスはこのキネシンの発現を強く抑制し、メラニンの配送そのものを止める働きをします。
一丸ファルコスが2016年に報告した試験では、0.4%のワイルドタイムエキスを培養ヒト表皮由来色素細胞に72時間添加したところ、非常に強いキネシン抑制作用が確認されました。また、シミ・ソバカス・色素沈着で悩む30〜60代の被検者20名を対象にした3か月間のヒト使用試験では、5%ワイルドタイムエキス配合乳液を使用したグループのうち、20名中18名(有効+やや有効)で色素沈着の改善が認められています。
これは意外ですね。
| 評価 | ワイルドタイムエキス配合群 | 未配合群 |
|---|---|---|
| 有効(改善された) | 2名 | 0名 |
| やや有効(やや改善) | 16名 | 4名 |
| 無効(変化なし) | 2名 | 16名 |
一般的な美白ケアはビタミンC誘導体やトラネキサム酸といった成分と組み合わせて使われることが多いですが、タイムエキスはメラニンの「生成段階」ではなく「輸送段階」を狙うため、それらとの相乗効果が期待できます。
メラニンへの多角的なアプローチが条件です。
化粧品成分オンライン「ワイルドタイムエキスの基本情報・配合目的・安全性」(キネシン抑制による美白作用とフィラグリン産生促進による保湿作用の詳細データ)
「寝不足が続いても肌荒れしにくい」という言葉を聞いたら、多くの方は「そんなわけない」と思うでしょう。ところが、タイムエキスにはその常識を変えうる作用が確認されています。
通常、私たちが深く眠ると脳の下垂体から「成長ホルモン」が分泌されます。この成長ホルモンが肝臓に働きかけて「IGF-1(インスリン様成長因子-1)」を産生させ、IGF-1がコラーゲン・ヒアルロン酸の生成を促進し、ターンオーバーを整えます。睡眠不足になると、この成長ホルモンの分泌が低下し、IGF-1が減少することでコラーゲン・ヒアルロン酸の産生が落ち込み、肌荒れや吹き出物、ハリ不足につながります。
三省製薬のタイムエキスには、この「睡眠不足で減少するIGF-1の発現を促進する」働きがあることが実証されています。つまり、成長ホルモンが少なくてもIGF-1を補う経路を作ることで、眠れない夜が続いても肌の修復プロセスをサポートできるということです。
さらに同社では、130種類以上の独自美容成分から25種を候補に絞り込み、IGF-1産生促進効果を比較した結果、タイムエキスが最も高い効果を示したことも明らかにしています。タイムエキスが選ばれた理由はそこにあります。
実際に、この作用に着目して「デルメッド ナイトリッチ」(2025年1月バージョンアップ)にタイムエキスが新配合されました。忙しくて十分な睡眠が取れない現代の女性にとって、夜のスキンケアにタイムエキス配合製品を取り入れることは、時間的コストをかけずに肌ケア効果を底上げできる一つの手段となっています。
タイムエキスの意外性が光るのが、糖化(グリケーション)を抑える働きです。糖化とは、体内や肌のコラーゲンなどのタンパク質が糖と結びつき、劣化してしまう現象のことを指します。これによって生成されるのが「AGEs(終末糖化産物)」で、蓄積すると黄ぐすみ・ハリ不足・弾力の低下といったエイジングサインを引き起こします。
AGEsは「肌の老化物質」と言ってもいいくらいです。
タイムエキスには、このAGEsの産生を抑制する「抗糖化作用(メイラード反応阻害)」が確認されています。一丸ファルコスの試験では、in vitroにおいてメイラード反応の阻害が認められ、さらにヒト試験でもハリ・ツヤ改善の効果が報告されています。
糖化による黄ぐすみは、日焼けや紫外線対策だけではカバーできません。その原因が「糖化」にある場合は、糖化を防ぐアプローチが不可欠です。食生活では血糖値の急上昇を避けること(血糖値スパイクの抑制)が基本ですが、スキンケア面でタイムエキスを取り入れることで、外側からのアプローチも同時に行うことができます。
AGEs対策に加えて、タイムエキスにはコラーゲン・エラスチンを分解する酵素「MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)」の活性を抑制する働きもあります。三省製薬の試験では、5%タイムエキスを添加した系でMMPによるゼラチン分解が明確に抑えられることが確認されています。コラーゲンを「作る」だけでなく「壊されにくくする」ダブルの働きがタイムエキスの強みです。
タイムは古来、強力な殺菌力を持つハーブとして知られており、その抗菌・抗炎症作用は現代の美容成分研究でも裏付けられています。
タイムエキスに含まれるチモールには、マラセチア菌(皮脂を好む常在菌で、ニキビや毛穴の詰まりに関与)の増殖を阻害する作用が花王の研究(2013年)によって示されています。ロスマリン酸はヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を分解する酵素)を阻害することで抗炎症作用を発揮し、ルテオリンはヒスタミンの遊離を抑えることでアレルギー性の肌荒れにも対応します。
- 🦠 チモール:マラセチア菌の増殖を阻害 → 毛穴ケア・ニキビ予防
- 🌿 ロスマリン酸:ヒアルロニダーゼ阻害 → 炎症を和らげて肌荒れ予防
- 💛 ルテオリン:ヒスタミン遊離抑制 → 赤み・かゆみのある敏感肌をサポート
肌荒れが繰り返されるという悩みは、殺菌・消炎・抗酸化のすべてに対応しなければ根本から改善しにくい場合があります。タイムエキスはこれらの作用を1成分で兼ね備えているため、敏感肌の方やニキビが繰り返しできやすい方のスキンケアに特に有用性が高いと言えます。
また、タイムエキスには収斂効果(肌を引き締める作用)もあり、毛穴の目立ちや皮脂過多が気になる部分のケアにも使いやすい特性を持っています。
肌のキメを整えたい方にも注目の成分です。
ナチュラルオーガニックコスメ専門サイト「ハーブ事典 タイム」(タイムの殺菌・抗菌作用やニキビ予防効果の詳細解説)
肌のハリや弾力が失われる原因の一つが、コラーゲンやエラスチンの減少です。加齢とともにこれらは自然に減っていきますが、タイムエキスにはその減少を抑制するアプローチが複数確認されています。
タイムエキスに含まれるロスマリン酸は、「抗シワ・抗老化」の働きとして「コラーゲン産生促進」が確認されており(一丸ファルコス・2003年)、ヒト試験においてハリ・ツヤの改善効果も示されています。
コラーゲン産生が基本です。
一方で「コラーゲンを増やす」だけでは不十分という側面もあります。コラーゲンやエラスチンを分解してしまうMMPと呼ばれる酵素群の働きを抑えなければ、せっかく産生したコラーゲンがすぐに壊されてしまうからです。前述のとおり、タイムエキスはMMP活性の抑制作用も持つため、「産生促進」と「分解抑制」という2方向から肌のハリをサポートします。
また、香栄興業株式会社が化粧品原料として提供するタイムエキス(オーガニックタイムエキスBG-50)には、抗シワ・抗老化(コラーゲン産生促進)に加えて、ATP産生促進(細胞賦活)、抗炎症(細菌性リパーゼ阻害)といった多機能な働きが記載されています。細胞そのもののエネルギーを高めるという働きは、肌のターンオーバー促進にもつながる点で注目に値します。
コラーゲン産生を後押しする成分としてはレチノールやビタミンC誘導体なども有名ですが、タイムエキスはそれらとの相乗効果も期待できる成分です。複合的なアプローチが取れる点が、この成分の強みです。
実際にタイムエキスの効果を得たいと思ったとき、市販の製品でどのように選べばよいかを把握しておくことが大切です。
まず成分表示についてですが、タイムエキスは製品によって以下のような異なる名称で記載されることがあります。
- ワイルドタイムエキス(化粧品表示名)
- タイムエキス(1)(医薬部外品表示名)
- タチジャコウソウ葉エキス(別表示名)
- Thymus Serpyllum Extract(INCI名)
成分表示で見つけにくい場合はINCIの学名で検索するのが確実です。
名称の確認が条件です。
次に配合量についてです。ヒト試験では2〜5%配合で効果が確認されていますが、市販製品では成分表示に濃度が記されないことがほとんどです。一般的に、成分表示の中で成分名が前に来るほど配合量が多い傾向にあるため、できるだけ上位に記載されているものを選ぶのが目安になります。
製品の種類としては、美白・保湿・ハリを目的とした乳液・化粧水・美容液に多く配合されています。特に最近は「睡眠中の肌ケア」を訴求した夜用美容液に多く採用される傾向があります。朝よりも夜用アイテムとの相性が良い成分と覚えておけばOKです。
使用シーンや目的別に参考になる製品カテゴリをまとめると次のようになります。
| 目的 | おすすめ製品カテゴリ | 注目する成分との組み合わせ |
|---|---|---|
| 美白・シミ改善 | 化粧水・美容液 | ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体 |
| 保湿・バリア機能 | 化粧水・乳液 | セラミド、カモミールエキス |
| ハリ・エイジングケア | 夜用美容液・クリーム | レチノール、ペプチド |
| ニキビ・肌荒れ予防 | 化粧水・乳液 | グリチルリチン酸、アラントイン |
タイムエキスが配合されたアイテムの効果を最大限に引き出すためには、使う順番やタイミングも重要です。
基本的なスキンケアの順番として、化粧水 → 美容液 → 乳液 → クリームの順が一般的です。タイムエキスが配合された製品がどのカテゴリに該当するかを確認したうえで、この順番の中に組み込みましょう。
順番が正しければそれで問題ありません。
タイムエキスの作用別に、特に効果が高い使用タイミングは次のとおりです。
- 🌙 IGF-1産生促進(睡眠サポート) → 夜のスキンケアで使用することで、就寝中の肌修復をサポートします。
- ☀️ 美白(キネシン抑制) → 朝晩どちらでも可。ただし美白効果を高めたい場合は日焼け止めとの併用が前提です。
- 💦 保湿(バリア機能改善) → 洗顔後すぐに使用する化粧水に配合されている場合は、時間をおかず素早く塗布しましょう。
また、「いいスキンケアを揃えたのに、洗顔後10分以上放置してから塗る」という習慣は保湿効果を著しく下げます。洗顔後は30秒以内に最初のスキンケアをつけることが基本です。
肌の角質層の水分量が10%を下回ると、乾燥によるひび割れや落屑(フケのような角質)が生じるとされています。タイムエキスによるフィラグリン産生促進は肌が自分で水分を保つ力を高めるものですが、その効果を引き出すには継続使用が不可欠です。少なくとも4〜8週間を目安に継続することをおすすめします。
タイムエキスを使う前に、安全性についての情報を正確に把握しておくことは大切です。
ワイルドタイムエキスの安全性評価としては、化粧品成分データベース等の記録において一次皮膚刺激性試験、眼刺激性試験、皮膚感作性(アレルギー性)試験が実施されており、通常の化粧品配合濃度における安全性は認められています。医薬部外品表示名として承認されている成分でもあるため、国としての基準もクリアしていると言えます。
ただし、以下の点については個別に注意が必要です。
- 🌿 タイムのアレルギー歴がある方:シソ科植物(バジル、ラベンダー、ペパーミントなど)と交差反応を示す場合があります。
- 🌸 精油(エッセンシャルオイル)との混同に注意:タイムエキスは希釈された抽出エキスですが、精油のタイムは濃度が高く、原液を直接肌に使うのは避けるべきです。
精油の原液塗布はダメです。
- 💊 妊娠中の使用:タイムエキスの外用(スキンケア)については大きな問題は報告されていませんが、内服(ハーブティーや健康食品)は妊娠中には医師への確認が必要です。
1%程度の配合濃度で行われたパッチテストでは問題なく使用できる方がほとんどです。初めて使用する際には、腕の内側などで24〜48時間のパッチテストを行ってから全顔への使用に移ることをおすすめします。
多くの記事では「この成分が配合された化粧品を使いましょう」で終わりますが、実はタイムエキスの外用効果を大きく左右する「生活習慣」の視点は、あまり語られていません。
タイムエキスが狙うAGEs抑制(抗糖化)は、食事でAGEsを大量に取り込んでいる間は外側からのアプローチだけでは効果が追いつかない場合があります。AGEsは高温で調理された食品(焼き肉、揚げ物、フライドポテトなど)に多く含まれており、摂取したAGEsは体内に蓄積されます。週3回以上の揚げ物習慣がある方は、食事面での対策も同時に取ることを意識しましょう。
また、IGF-1の産生をタイムエキスで促進できるとはいえ、睡眠の「量」だけでなく「質」も重要です。成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、入眠後1〜3時間の深いノンレム睡眠(深睡眠)の間です。この時間帯をしっかり確保するために、就寝の90分前に入浴することで深部体温を一度上げ、その後自然に下がる過程でスムーズな入眠を促すという習慣が有効とされています。
さらに、タイムエキスの主要成分であるロスマリン酸は、食用のタイムハーブティーとしても摂取できます。乾燥タイム小さじ1杯(約1g)を熱湯150〜200mlで3〜5分蒸らしたハーブティーには、ロスマリン酸や抗酸化成分が溶け出します。外用のスキンケアと内側からのインナーケアを組み合わせた「ダブルアプローチ」は、効果を高める観点から理にかなった方法です。
外用と内用の両方が揃えば効果は高まります。スキンケア製品の選択とともに、食習慣・睡眠習慣をひと工夫することがタイムエキスの効果を最大限引き出す秘訣です。
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