

保湿だけしっかりしていれば、くすみは解決できると思っていませんか?実は、保湿ケアを毎日続けても「角質細胞の形」が乱れたままだと、肌は透明感ゼロのまま変わらないのです。
マンダリンエキスとは、正式名称を「マンダリンオレンジ果皮エキス」といい、ミカン科の柑橘類であるマンダリンオレンジ(学名:Citrus reticulata)の果皮から抽出された植物由来の美容成分です。
化粧品の全成分表示では「マンダリンオレンジ果皮エキス」と記載されており、皮膚コンディショニング剤や香料として多くのスキンケア製品に配合されています。また医薬部外品の表示名では「チンピエキス」とも呼ばれ、漢方でいう「陳皮」に由来しています。
マンダリンオレンジは東南アジアを原産とし、現在は中国が世界の約5〜6割を栽培するほか、スペイン・イタリア・アルゼンチンなど多くの地域で育てられています。日本ではポンカンや温州みかんの近縁種として親しまれており、温州みかんの皮は古くから漢方薬として胃腸の不調や咳の緩和に使われてきた歴史があります。
果皮にはフラボノイド(ヘスペリジン・タンゲレチン)、フェニルプロパノイド(フェルラ酸・カフェー酸)、アルカロイド(シネフリン)、テルペノイド(リモネン)など、多彩な機能性成分が含まれています。これらが連携して、透明感向上・保湿・バリア強化・抗酸化といった複合的な美容効果を発揮するわけです。
つまり「みかんの皮から生まれた成分」が、現代の美容科学でも注目される理由はここにあります。
参考:マンダリンオレンジ果皮エキスの基本情報・配合目的・安全性(化粧品成分オンライン)
https://cosmetic-ingredients.org/skin-conditioning-miscellaneous/8653/
「透明感のある肌」と「くすみ肌」の違いは、一体どこから来るのでしょうか?美白成分でメラニンを抑えるだけでは解決しない、という点が重要です。
肌の透明感には「光の通り道」が深く関係しています。皮膚に入射した光のうち、約55%が皮膚内部で散乱し内部反射光として返ってきます。この内部反射光が多いほど、肌は奥行きのある透明感を持って見えるのです。ところが、角質細胞の表面がデコボコしていたり、細胞間に隙間が生じていたりすると、光が乱反射して肌がくすんで見えてしまいます。
マンダリンエキスが着目したのは、まさにこの「角質細胞の形」です。
2つのキーワードがあります。
まず「デスモプランキン」という皮膚タンパク質。細胞同士を繋ぎとめる"接着剤"のような役割を果たすこのタンパク質を、マンダリンエキスが活性化することで、細胞間の隙間がなくなり整列した状態に整います。
次に「カスパーゼ-14」という酵素。これは角質細胞にハリを与え、細胞の厚みを均一に整える働きを持ちます。マンダリンエキスにはこのカスパーゼ-14の発現を誘導する効果が確認されています。細胞が均一に整うことで、光の散乱が減り内部反射光が増えるという仕組みです。
これはガラスで例えると分かりやすいです。
| 肌の状態 | ガラスの例え | 見え方 |
|---|---|---|
| 透明感のある肌 | 透明な厚手ガラス | 奥行きのあるクリアな輝き |
| くすみ肌 | 曇りガラス | くもって暗く見える |
| テカり肌 | 表面反射のガラス | 表面だけ反射してギラつく |
一丸ファルコス社によるヒトモニター試験(被験者15名・平均年齢41.4歳)では、1.0%マンダリンオレンジ果皮エキス配合ローションを1日2回・4週間塗布したところ、塗布前と比較して有意に皮膚明度が向上(p<0.01)したことが確認されています。これは「短期間で実感しやすい成分」と評価される根拠のひとつです。
保湿でくすみが取れないと感じているなら、角質ケアが条件です。
参考:マンダリンオレンジエキス「マンダリンクリア」開発ストーリー(一丸ファルコス株式会社)
https://www.ichimaru.co.jp/research/story/230
マンダリンエキスが保湿に働くルートは、一般的な保湿成分(ヒアルロン酸やグリセリンなど)とは少し異なります。
肌の水分保持に重要な役割を担うのが「フィラグリン」というタンパク質です。フィラグリンはターンオーバーの過程でアミノ酸に分解され、天然保湿因子(NMF)となって角質層の水分をキープします。ところが乾燥肌・敏感肌・アトピー性皮膚炎の方には、このフィラグリンが少ないことが分かっています。
そこでマンダリンエキスの出番です。マンダリンエキスに含まれるヘスペリジンやシネフリンは、フィラグリンを分解する酵素(カスパーゼ-14)の産生を促進します。結果として、NMFが増え、肌が内側から水分を保持できる状態に整うのです。
外から水分を「補う」だけでなく、肌自らが水分を「作り出す力」を高めるというアプローチです。これは単に保湿ケアを続けているだけでは得られない変化で、乾燥肌・肌荒れ・ゴワつきに悩む方に特に有効な働きといえます。
NMFを増やす仕組みが基本です。
参考:フィラグリンは肌のバリア機能に大切!天然保湿因子の源(ナールス公式サイト)
https://www.nahls.co.jp/eijingukea/mechanism/hyouhi/filaggrin/
肌のバリア機能というと、多くの方は「角質層が守ってくれる」と思っているかもしれません。ところが実は、皮膚にはもうひとつバリア機能があります。それが「タイトジャンクション」と呼ばれる第2のバリアです。
タイトジャンクションとは、隣り合う細胞同士の間をシールするように繋ぎ止め、外部からの刺激・アレルゲン・細菌などの侵入を防ぐと同時に、内部の保湿因子が外に流出しないようにする細胞間の密着構造です。胃や腸、血管の壁にも同様の構造があり、皮膚においても近年の研究でその重要性が明らかになってきました。
問題は、タイトジャンクションが紫外線や外的ストレスによって形成が低下しやすいという点です。特に夏の紫外線が多い時期や、空調による乾燥が続く環境では、この第2バリアが弱まりやすくなります。
マンダリンエキス(マンダリンクリア)には、このタイトジャンクションの形成を促進する効果が確認されており、第2バリアを内側から強化できる成分として注目されています。表面の保湿と合わせてバリア機能をW(ダブル)で守れる、という点が他の保湿成分との大きな差です。
これは使えそうです。
バリア機能には2層のケアが原則です。
参考:ピジョン研究員が着目した「フィラグリン」とは?(ピジョン公式)
https://pigeon.info/filbaby/filaggrin/
毛穴が目立つ・ニキビが繰り返すという肌悩みに、マンダリンエキスが働くアプローチを見てみましょう。
毛穴が詰まる原因のひとつは、角質細胞の整列が乱れることにあります。細胞がデコボコした状態では、毛穴の周囲も不均一になり、皮脂が詰まりやすくなるのです。マンダリンエキスが角質細胞の配列を整える働きにより、毛穴の詰まりを物理的に防止する効果が期待できます。
また、前述のタイトジャンクション強化による第2バリア機能のアップは、炎症ニキビの悪化防止にも直結します。バリアが弱い状態では外部の細菌や刺激が皮膚内に侵入しやすく、炎症が広がる原因になります。マンダリンエキスでバリアを強固にすることで、ニキビが炎症化しにくい肌環境が整うわけです。
さらに、細胞間の接着が強化されて皮脂がスムーズに排出されやすくなることも、ニキビができにくい肌状態を作る要因のひとつです。毛穴ケア・ニキビケアとして化粧品に配合される根拠は、ここにあります。
毛穴悩みには角質ケアが条件です。保湿だけでなく、マンダリンエキス配合の美容液や化粧水を選ぶ際は、成分表の中に「マンダリンオレンジ果皮エキス」の記載があるかを確認するのが、まず一つの行動として覚えておくと役立ちます。
マンダリンエキスが多彩な美容効果を発揮できる理由のひとつは、果皮に含まれる豊富な機能性成分にあります。主な成分と、それぞれの美容的な働きを確認しておきましょう。
| 成分名 | 分類 | 主な美容効果 |
|---|---|---|
| ヘスペリジン | フラボノイド | チロシナーゼ阻害による美白・フィラグリン産生促進・バリア機能修復・抗炎症 |
| タンゲレチン | フラボノイド | 抗酸化・抗炎症・細胞賦活 |
| フェルラ酸 | フェニルプロパノイド | チロシナーゼ活性阻害(美白)・抗糖化・UVB誘発性紅斑抑制・シワ・ハリ改善 |
| カフェー酸 | フェニルプロパノイド | UVB/UVA吸収・抗炎症・抗老化(エラスターゼ活性阻害)・美白 |
| シネフリン | アルカロイド | メラニン生成抑制・皮膚明度向上・カスパーゼ-14産生促進(保湿) |
| リモネン | テルペノイド | 爽やかな柑橘香・気分リフレッシュ効果 |
特に注目すべきはフェルラ酸です。in vivo(人体)試験でシミ・シワの改善効果が確認されており、グルタチオンレダクターゼを活性化することで細胞レベルの抗酸化力を高めます。また、カフェー酸はUVBとUVAの両方を吸収する特性を持ち、日焼けによる紅斑抑制効果も認められています。
ヘスペリジン単独でもメラノソーム輸送阻害による美白作用が報告されており、シネフリンとの相乗効果でシミ・くすみを多角的に抑制する働きが期待できます。これら複数の成分が重なることで生まれる複合効果こそが、マンダリンエキスの価値といえるでしょう。
抗酸化と美白が同時に狙えます。
なぜ数ある柑橘類の中でマンダリンオレンジが選ばれたのか、その背景には厳密な比較研究があります。
一丸ファルコス社の研究者・桝谷氏は、「透明感のある肌とない肌の違い」を顕微鏡で観察した際、透明感のない肌の角質細胞の表面がデコボコしており光の反射が少ないことを発見。この「角質細胞の形」に着目し、整える成分を探索するため約20種類の柑橘素材を網羅的にテストしました。
その結果、マンダリンオレンジの果皮エキスが最も高いカスパーゼ-14の発現誘導作用を持つことが明らかになったのです。同じ柑橘類であるレモン・グレープフルーツ・ゆずなどはその効果において劣るという結果が出ており、マンダリンオレンジ固有の成分組成が鍵を握っています。
さらに、マンダリンオレンジエキスは2013年にフランス・パリで開催されたin-cosmetics2013(化粧品原料の国際展示会)において「Innovation Zone Best Ingredient Award 2013」のファイナリストに選ばれるなど、国際的にも評価の高い成分です。
「たまたま良さそう」ではなく、20種類の比較試験で選ばれた成分というわけです。これだけの科学的根拠が積み重なっているのは、一定の安心感につながります。
意外ですね。普通のみかんやレモンでは代替できないのが、この成分の特徴です。
美容成分を選ぶとき、「効果はあっても肌に刺激があるのでは」と心配する方は少なくありません。マンダリンエキスの安全性について、研究データをもとに整理します。
一丸ファルコス社によるヒト試験(30名・3.06%配合製剤を48時間閉塞パッチ適用)では、パッチ除去24時間後には全員で皮膚刺激がみられなかったと報告されています。また別の56名を対象としたHRIPT試験(皮膚刺激性&感作性試験)でも「アレルギー性は低い」と結論付けられています。
柑橘系成分というと光毒性(光刺激性)を心配する方もいますが、マンダリンオレンジ果皮エキスには光毒性の原因となる5-メトキシソラレン(5-MOP)の含有量が、通常の化粧品配合量の範囲であれば基準値(15ppm以下)を下回っており、リーブオン製品(塗りっぱなし)での使用においても安全性に問題がないとされています。
現在、医薬部外品原料規格2021に収載されており、15年以上の使用実績を持つ成分でもあります。敏感肌・乾燥肌・混合肌・インナードライ肌など幅広い肌質で使用できますが、体質によって刺激を感じる場合もゼロではありません。初めて使用する場合はパッチテストをしてから使い始めるのが安心です。
安全性が高い点も、エイジングケアや子どもの乾燥肌対策など幅広い場面で活用しやすい理由です。
安全性が高い成分というのが結論です。
実はマンダリンエキスには、美容効果以外にもう一つ注目すべき側面があります。
それが「アップサイクル」という背景です。
一丸ファルコス社が開発したマンダリンオレンジ果皮エキス(マンダリンクリア)は、食品加工の過程で本来廃棄されるはずだった果皮を有効活用したアップサイクル素材です。マンダリンオレンジは生食用に果肉が消費されると、皮の大半は捨てられていました。この廃棄物に着目し、高機能な美容成分として再生させたのがこの成分の出発点です。
近年、美容業界全体でサステナビリティへの関心が高まっており、廃棄物由来の原料を活用する「グリーンコスメ」や「クリーンビューティー」の潮流が急速に拡大しています。マンダリンエキスはその先駆け的な成分のひとつといえます。
環境に配慮した選択が、そのまま高機能な美肌ケアにつながるという点で、美容好きな方にとって選ぶ理由がひとつ増えるのではないでしょうか。持続可能性という価値観と自分のスキンケアが重なるとき、製品を選ぶ満足感も変わってきます。
サステナブルな美容が当たり前になりつつある今、マンダリンエキスは先端成分であると同時に、時代に合った選択肢でもあります。
いいことですね。
マンダリンエキスを日々のスキンケアに取り入れるなら、どんな製品を選ぶかが重要です。
選ぶ際のポイントを整理しておきましょう。
まず確認したいのは、全成分表示の上位に「マンダリンオレンジ果皮エキス」があるかどうかです。化粧品成分は配合量の多い順に記載されるため、リストの上位に近いほど高濃度に配合されています。ヒトモニター試験での効果確認は1.0%配合での評価に基づいており、成分が下位に埋もれている製品では同等の効果を期待しにくい場合があります。
次に、自分の肌悩みに合わせた製品カテゴリを選ぶことです。
代表的な配合製品として知られているのが、EBiS化粧品の「オラージュマンダリン(10ml)」です。マンダリンオレンジ果皮抽出液を100%原液で配合した美容液で、毛穴ケア・キメ整え・ハリ感改善を目的に広く使われています。化粧水やクリームに1〜2滴混ぜるだけで使えるため、今のスキンケアにプラスする形で手軽に導入できます。
また、DUOの「ザ リブーストローションa」にもマンダリンオレンジ果皮エキスが配合されており、美容成分の浸透をサポートする導入化粧水として活用されています。
製品を1つ選んで3〜4週間継続使用することが、効果を実感するための目安です。
継続が条件です。
せっかくマンダリンエキス配合の製品を選んでも、使い方が間違っていると効果が半減します。
ここでは実際の活用法を確認しましょう。
まず、スキンケアの順番は「洗顔 → 化粧水(またはブースター) → 美容液 → 乳液・クリーム」が基本です。マンダリンエキスを含む製品は、化粧水と美容液のどちらのタイプも展開されているため、製品の指定する使用ステップを確認してください。
特に原液タイプの場合は、化粧水の前の「ブースター」として使う方法が効果的です。洗顔直後の清潔な肌に1〜2滴を伸ばし、その上から化粧水・美容液を重ねることで、成分が角質まで届きやすくなります。
また、くすみ改善を目的にする場合は、週1〜2回のクレイパックや酵素洗顔で不要な角質を除去してから使うと、マンダリンエキスの浸透効率が高まります。くすんだ古い角質がのっている状態のまま使っても、効果が届きにくくなるからです。
最後に大切なポイントです。マンダリンエキスは透明感改善のヒトモニター試験で「4週間後に有意な変化」が確認されている成分です。単発で使って効果を判断するのではなく、最低でも1ヶ月の継続使用を目安にするのが賢い使い方といえます。
4週間続けることが目安です。
ここまでお伝えしてきたマンダリンエキスの美容効果を、改めて整理しておきましょう。
「保湿をしても肌がくすむ」「透明感が出ない」という状況は、角質細胞の形の乱れが原因である可能性があります。その場合、いくら水分を補給しても根本の問題は解決しません。マンダリンエキスはその「根本」にアプローチできる数少ない成分のひとつです。
約20種類の柑橘素材の中から選ばれ、国際的な化粧品原料展示会でも注目された実績を持つこの成分を、ぜひ日々のスキンケアの中に取り入れてみてください。くすみ改善を諦める前に、角質のアプローチを試してみることが次のステップです。
参考:マンダリンクリア成分紹介ページ(一丸ファルコス株式会社)
https://www.ichimaru.co.jp/research/featured/27

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