

スマホを毎日8時間使っているあなたは、紫外線より先にブルーライトでシミが増えているかもしれません。
ビルベリー(学名:Vaccinium myrtillus)は、北欧・中央ヨーロッパの荒れ地や森林に自生するツツジ科の植物で、日本名では「セイヨウスノキ」とも呼ばれます。ブルーベリーの近縁種ですが、その成分組成はかなり異なります。もっとも大きな違いは、アントシアニンの量です。
ビルベリー果実に含まれるアントシアニンは、一般的な栽培種ブルーベリーの約3〜5倍にのぼるとされています。これは、北欧の長い白夜や強い紫外線から自分自身を守るために、植物が多量の抗酸化物質を蓄えた結果だと考えられています。
「ビルベリー葉エキス」は、その果実ではなく「葉」から抽出したエキスです。果実由来のエキスとは別物なので注意が必要です。葉には、クロロゲン酸・クェルセチン・エピカテキン・カテキン・プロシアニジンといったフェニルプロパノイド系・フラボノイド系のポリフェノールが豊富に含まれており、さらにビタミンC・アルブチン・鉄・マンガン・クロムなどのミネラルまで含まれています。つまり、果実よりも葉のほうが多彩な成分を含んでいるということです。
化粧品の全成分表示では「ビルベリー葉エキス」と記載されます。国際成分名(INCI名)は「Vaccinium Myrtillus Leaf Extract」です。配合目的は主に「抗酸化」と「細胞賦活」の2つで、化粧水・美容液・乳液・クリーム・日焼け止め・マスクなど非常に幅広い製品に使われています。配合されている製品数は1,000種近くに上るとも言われており、知らないうちに使っている人も多い成分です。
| 比較項目 | ビルベリー(果実) | ビルベリー葉エキス | 一般ブルーベリー |
|---|---|---|---|
| アントシアニン量 | 一般ブルーベリーの約3〜5倍 | 含有(葉にも存在) | 基準値 |
| 主な成分 | アントシアニン中心 | クロロゲン酸・クェルセチン・カテキンなど多様 | アントシアニン・ビタミンC |
| 化粧品での主な用途 | 抗酸化・保湿 | 抗酸化・細胞賦活・ターンオーバー促進 | 抗酸化補助 |
ビルベリー葉エキスが化粧品成分として注目を集めるようになったのは比較的最近のことです。2006年以降、一丸ファルコス株式会社を中心とした国内メーカーが成分研究を積み重ねてきた経緯があります。エビデンスに裏付けられた成分である点が、他の「なんとなく天然植物エキス」とは一線を画しています。
【化粧品成分オンライン】ビルベリー葉エキスの基本情報・配合目的・安全性(SOD様活性やターンオーバー促進の試験データを詳しく解説)
ビルベリー葉エキスの化粧品としての働きは、大きく4つに整理できます。それぞれが「なぜ肌によいのか」という根拠とセットで理解すると、製品選びに役立ちます。
① SOD様活性による強力な抗酸化作用
SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)とは、体内に本来備わっている抗酸化酵素のことです。加齢や紫外線の影響でこの酵素の働きが低下すると、活性酸素が過剰に発生し、コラーゲンを分解するMMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)が活性化してしまいます。結果として、シワ・たるみ・シミ・くすみといった肌老化が進行します。
ビルベリー葉エキスにはSOD様活性、つまりこの酵素と同様の働きがあることが試験で確認されています。一丸ファルコスの研究では、5%配合乳液を3ヶ月間使用した10名のうち9名(90%)にハリ・ツヤの改善効果が認められました。未配合の乳液では10名中2名のみだったことと比べると、その差は歴然です。これは使えそうです。
② ターンオーバー促進による細胞賦活作用
肌の角質層のターンオーバーは、正常な皮膚では14〜16日です。老化した皮膚では18日前後にまで延びることが知られています。ターンオーバーが遅くなると、古い角質が積み重なり、くすみ・ゴワつき・毛穴の目立ちなどにつながります。
ビルベリー葉エキスを塗布した部位では、ターンオーバーの平均消失日数が16〜17日で確認されており、未塗布部位(19日前後)と比較して促進されることが確認されています。ターンオーバーの乱れが原因の悩みに直接アプローチできる、という点がこの成分の強みです。
③ サーカディアンリズムを整えてコラーゲンを守る
2014年のロート製薬の研究では、サーカディアンリズム(体内時計)が乱れると肌のコラーゲン産生量が減少することが報告されています。そして2016年のロート製薬×一丸ファルコスの共同研究で、ビルベリー葉エキスが時計遺伝子「BMAL」を増やしてサーカディアンリズムを整え、抗酸化酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼとカタラーゼの遺伝子発現量を高めることが判明しました。
「夜更かしすると肌が荒れる」のは、サーカディアンリズムの乱れがコラーゲン産生を低下させるためです。ビルベリー葉エキスはこの体内時計の乱れを補完できる、という視点は意外ですね。
④ コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の保護と産生サポート
ビルベリー葉エキスには、コラーゲンを分解するコラゲナーゼやエラスチンを分解するエラスターゼを阻害する働きがあるとされています。さらに、真皮でGABA(γ-アミノ酪酸)を生み出す酵素を増やす働きも報告されており、GABAが線維芽細胞の増殖を促すことでコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生をサポートします。これらはハリ・弾力・うるおいを保つ上で欠かせない成分です。
分解を防ぎ、産生を促す。この「2方向からのアプローチ」が、ビルベリー葉エキスが"エイジングケア成分"として注目される理由です。
【ナールスエイジングケアアカデミー】ビルベリー葉エキスは抗酸化力がある化粧品成分!(サーカディアンリズムへの作用とターンオーバー促進の詳細解説)
紫外線対策は多くの人が意識しているにもかかわらず、ブルーライト対策まで化粧品でケアしている人はまだ少ないのが現実です。ここには大きな見落としがあります。
ブルーライトは、スマートフォンやパソコンの液晶画面、そして太陽光にも含まれる380〜500nmの短波長の可視光線です。紫外線とは異なり「見える光」ですが、エネルギーが高く肌の奥まで届く性質があります。研究では、約1時間のブルーライト照射でも肌細胞へのダメージが生じ、色素沈着(シミ)のリスクが上がると報告されています。
日本人の平均スマートフォン利用時間は1日5〜6時間を超えるとされており、屋内にいる時間も含めると、ブルーライトへの累積曝露量は無視できないレベルです。「屋内にいるから紫外線は大丈夫」と思っている人が、実はブルーライトで肌ダメージを受け続けているというのは、知らないと損する話です。
ビルベリー葉エキスには、このブルーライトによる肌細胞のダメージを軽減する働きがあることが確認されています。成分に含まれるアントシアニンやレスベラトロール(ポーラチョイスの成分解析でも確認)が強力な抗酸化物質として、ブルーライトが誘発する酸化ストレスを中和します。
この働きに着目して、日焼け止めや化粧下地など「昼間に使うアイテム」にビルベリー葉エキスを配合する製品が増えています。たとえば、酸化亜鉛・酸化チタンと組み合わせてUVとブルーライトを同時にブロックする製品設計も登場しています。
ブルーライトが気になる場面は「スマートフォンを長時間使う日」に限られます。そのリスクに対処したい場合は、成分表示でビルベリー葉エキスが含まれているUV下地や朝用美容液を選ぶのが手軽な方法です。
🌐 参考:成分の働きをより深く確認したい場合は「Paula's Choice(ポーラチョイス)」の成分データベースが詳しくまとめています。
【ポーラチョイス公式】ビルベリー葉エキス成分解説(アントシアニン・レスベラトロールの役割と抗酸化効果の英文文献付き)
美容に興味のある人が新しい成分を試す際、もっとも気になるのが「安全性」と「肌に合うかどうか」です。ビルベリー葉エキスについては、15年以上にわたる使用実績と複数の試験データがあり、現時点での評価は「皮膚刺激性・感作性ともにほとんどなし」とされています。
一丸ファルコスが実施したパッチテスト試験では、20名の被検者にビルベリー葉エキス(50%エタノール抽出)を24時間閉塞塗布し、パッチ除去後24・48時間後、さらに1週間後に確認を行いましたが、いずれの被検者にも有害な皮膚反応は認められませんでした。50%BG抽出による試験でも同様の結果です。安全性が高い成分です。
また、ビルベリー葉エキスには、柑橘類に含まれるソラレンのような光毒性成分が含まれていないため、日中に使用しても光毒性の心配がありません。化粧下地や日焼け止めへの配合に適した成分であることの根拠のひとつです。
ただし「誰にでも100%安全」とは断言できません。どんな天然成分であっても、アレルギー反応が起きる可能性をゼロにはできないからです。特に肌が敏感な方、植物エキス全般に反応しやすい方は、初めて使う際にパッチテストを行うのが基本です。
パッチテストの手順は次のとおりです。
肌質別の適性について整理すると、普通肌・脂性肌・混合肌・乾燥肌・敏感肌・インナードライ肌といったほぼすべての肌タイプで使用可能とされています。ただし、乾燥性敏感肌の方はバリア機能が低下しやすい状態にあるため、ビルベリー葉エキスの配合濃度よりも、製品全体の処方(防腐剤・アルコール・香料の有無など)を合わせてチェックするのが賢明です。
特に40代以降のエイジングケア世代には、ターンオーバー促進・コラーゲン保護・抗酸化という3つの働きを同時に期待できるビルベリー葉エキスは、積極的に取り入れる価値のある成分です。使い続けることで、肌のキメが整い、透明感が増すといった変化を感じる人が多い点も支持される理由です。
化粧品の成分表示には、配合量が多い順に成分名が並んでいます。これが化粧品選びの重要な基礎知識です。つまり、「ビルベリー葉エキス」が成分リストの上位に書かれているほど、多く配合されているということです。
とはいえ、美容液の場合は配合濃度が約3〜5%程度、化粧水や乳液では1〜3%程度が一般的な範囲で、パッチテスト済みの試験データが取られている濃度は5%です。成分表示の後半(全体の5〜10%未満の成分が並ぶゾーン)に記載されていても、一定の効果は期待できます。「上位に入っている製品を優先する」くらいのスタンスで選ぶと良いでしょう。
ビルベリー葉エキスは単独で使うよりも、他の美容成分と組み合わさることで相乗効果を発揮します。特に相性がよいとされる成分の組み合わせを以下に示します。
成分表示を読む際に「Vaccinium Myrtillus Leaf Extract」という英語表記(INCI名)が書かれていれば、それがビルベリー葉エキスです。輸入コスメや海外ブランドを選ぶ際に役立つ知識です。これだけ覚えておけばOKです。
また、製品を選ぶカテゴリ別のポイントも押さえておきましょう。
価格帯でいえば、ビルベリー葉エキスを配合した製品はドラッグストアで数百〜2,000円台から、百貨店コスメやドクターズコスメでは5,000〜15,000円以上まで幅広く展開されています。高価格帯のほうが必ずしも良いわけではなく、配合成分の全体設計(相性のよい成分との組み合わせ)と自分の肌悩みに合っているかどうかで判断するのが原則です。
【わかさの秘密】ビルベリー葉エキスの成分情報(コラーゲン・エラスターゼ阻害効果とシワ・たるみへのアプローチを詳しく解説)

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