

人気のメラノCC化粧水からVCエチルが消えた
3-o-エチルアスコルビン酸は、通称VCエチルと呼ばれる水溶性ビタミンC誘導体の一種です。この成分は2004年に医薬部外品の美白有効成分として厚生労働省に承認された比較的新しいビタミンC誘導体になります。美容化学者として知られるかずのすけさんも、この成分の特性について詳しく解説しており、プチプラ化粧品で使用される数少ない高機能ビタミンC誘導体として注目していました。
VCエチルの最大の特徴は、他のビタミンC誘導体と異なり、そのままの形で効果を発揮する即効性にあります。多くのビタミンC誘導体は皮膚内で酵素によって分解されてからビタミンCとして働きますが、VCエチルは分解を経ずに直接作用するため、効果を実感しやすいとされています。
つまり即効性が高いということですね。
さらに安定性にも優れており、化粧品中で酸化しにくい性質を持っています。ビタミンCは本来非常に不安定で酸化しやすい成分ですが、VCエチルはエチル基を結合させることで安定性を高めています。この安定性の高さが、プチプラ化粧品でも配合しやすい理由の一つです。
効果面では、メラニン生成抑制作用によるシミ・そばかすの予防、コラーゲン産生促進によるハリ・弾力のサポート、皮脂分泌抑制作用によるニキビ予防、抗酸化作用による肌老化の防止など、多角的な美容効果が期待できます。これらの効果は医薬部外品の有効成分として認められているため、一定の効果が科学的に証明されている点が信頼性につながっています。
かずのすけさんがYouTubeやブログで実施したビタミンC化粧品の効果検証実験でも、VCエチル配合製品は高い効果を示していました。
かずのすけさんのビタミンC化粧水検証記事:プチプラ化粧水12選の実験結果と効果比較が詳しく解説されています
2025年8月、プチプラビタミンC化粧水の代表格であるメラノCC薬用しみ対策美白化粧水が驚きのリニューアルを発表しました。このニュースは美容マニアの間で大きな衝撃を与えています。どういうことでしょうか?
従来のメラノCC化粧水は、有効成分として3-o-エチルアスコルビン酸(VCエチル)とグリチルリチン酸ジカリウムの2種類を配合していました。特にVCエチルの配合は、プチプラ化粧水では大変珍しく、この成分を目当てに購入していた愛用者も多い状況でした。かずのすけさんも過去のベストコスメで第1位に選出するなど、高く評価していた製品です。
しかし新型メラノCC化粧水では、VCエチルが「L-アスコルビン酸2-グルコシド」という別のビタミンC誘導体に変更されました。これはメラノCC化粧水の最大の長所とも言える部分の変更であり、賛否両論が予想される大きな決断です。
ロート製薬が明らかにした変更理由は、化粧水と美容液の役割分担を明確にするためでした。従来のVCエチルはパワフルな効果を持つ反面、人によっては刺激を感じやすいという特性がありました。メラノCCシリーズには美容液もあり、そちらでより濃縮されたビタミンC効果を提供するため、化粧水はマイルドで持続的な効果を持つL-アスコルビン酸2-グルコシドに変更したとのことです。
この変更により、化粧水は毎日のベースケアとして刺激を抑えながら長時間効果を持続させ、美容液は集中ケアとして即効性の高い成分を配合するという戦略的な製品設計になりました。
使用感の役割分担ということですね。
さらに新型では、代謝補助成分のパンテノール(D-パントテニルアルコール)が新たに有効成分として追加され、トリプル有効成分となりました。プチプラ化粧水で3種類の有効成分を配合する製品は極めて稀であり、この点は大きな付加価値と言えます。パンテノールは肌のターンオーバーをサポートし、バリア機能を高める効果が期待できる成分です。
ノーマルタイプはグリセリンフリー処方に変更され、脂性肌やニキビ肌向けの設計となっています。一方、しっとりタイプは従来通りエタノールフリーで、敏感肌や乾燥肌の方に適した処方を維持しています。つまり肌質に合わせた選択肢が明確になったということです。
ロート製薬公式リリース:メラノCC新化粧水の開発コンセプトと成分変更の詳細が説明されています
VCエチル(3-o-エチルアスコルビン酸)には、効果が高い反面、注意すべきリスクも存在します。
それが接触性皮膚炎の報告です。
日本皮膚科学会の報告によると、VCエチル配合化粧品使用後に顔面接触皮膚炎を発症した症例が複数報告されています。2024年に発表された論文では、VCエチル配合の美白化粧品シリーズを使用した48歳女性が、使用翌朝に顔面全体に強い痒みを伴う浮腫性紅斑が出現した事例などが記載されています。
報告されている症例数は年間数例程度とそれほど多くはありませんが、急性反応として顔がかなり腫れるケースもあり、決して軽視できない副作用です。実際に報告されている件数は氷山の一角である可能性もあり、軽度の症状で医療機関を受診していない方を含めると、より多くの方に症状が出ている可能性があります。
厳しいところですね。
ヨーロッパでも2019年にVCエチル配合スキンケアシリーズでアレルギー性接触皮膚炎の症例が確認され、国際的にもこの成分の安全性について議論されています。皮膚科専門医の間では、VCエチルは即効性と持続性を持つ優れた成分である一方、接触性皮膚炎の報告が複数あることが認識されています。
特に敏感肌の方や、過去にビタミンC製品で刺激を感じたことがある方は注意が必要です。初めて使用する際は、まず腕の内側などでパッチテストを行い、異常がないことを確認してから顔に使用することをお勧めします。
もしVCエチル配合製品を使用して、赤み、痒み、ヒリヒリ感、腫れなどの症状が現れた場合は、直ちに使用を中止し、必要に応じて皮膚科を受診することが重要です。症状が軽度であっても、継続使用により悪化する可能性があります。
メラノCC化粧水がVCエチルからL-アスコルビン酸2-グルコシドに変更した背景には、こうした安全性への配慮も含まれている可能性があります。L-アスコルビン酸2-グルコシドは比較的刺激が少なく、敏感肌の方でも使いやすいビタミンC誘導体として知られています。
日本皮膚科学会の報告:VCエチルによる接触性皮膚炎の臨床例と診断プロセスが詳細に記載されています
美容化学者のかずのすけさんは、ビタミンC誘導体を選ぶ際には肌質や肌悩みに応じた使い分けが重要だと強調しています。ビタミンC誘導体には多くの種類があり、それぞれ特性が異なるためです。
まず肌が比較的丈夫で、即効性を求める方には、VCエチル(3-o-エチルアスコルビン酸)やAPPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)などの高機能型ビタミンC誘導体が適しています。これらは効果を実感しやすい反面、刺激を感じる可能性もあるため、初めて使用する際は少量から始めることが推奨されます。
敏感肌の方や刺激を避けたい方には、L-アスコルビン酸2-グルコシドやリン酸アスコルビルMg(APM)などのマイルドなビタミンC誘導体が向いています。これらは即効性では劣るものの、安定性が高く刺激が少ないため、毎日のケアに取り入れやすい特徴があります。
安心して使えますね。
脂性肌やニキビ肌の方には、皮脂分泌抑制作用が期待できるビタミンC誘導体が効果的です。VCエチルやAPSは水溶性で皮脂コントロールに優れており、グリセリンフリー処方の製品を選ぶとさらに効果的です。新型メラノCC化粧水のノーマルタイプはまさにこのタイプに該当します。
乾燥肌の方は、保湿成分と併用できるビタミンC誘導体を選ぶことが大切です。脂溶性ビタミンC誘導体であるテトラヘキシルデカン酸アスコルビルなどは、油分に溶けやすく保湿効果も期待できるため、クリームや美容液に配合されることが多くなっています。
かずのすけさんが開発に携わったセララボのセラキュア クリアVCセラムでは、複数のビタミンC誘導体を組み合わせることで、即効性と持続性、安定性をバランスよく実現しています。VCエチル、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、リン酸-L-アスコルビルナトリウムの3種類を配合し、異なる特性を持つ成分を組み合わせることで相乗効果を狙った設計です。
製品選びの際は、成分表示を確認することが重要です。ビタミンC誘導体には「~アスコルビン酸~」または「アスコルビル~」という名称が含まれています。
これが目印になりますね。
医薬部外品の場合は有効成分として明記されているため、より分かりやすくなっています。
また、ビタミンC製品は酸化しやすいため、開封後はできるだけ早く使い切ることも大切です。通常は2~3ヶ月以内に使用することが推奨されます。保管は直射日光を避け、涼しい場所で行うことで、成分の安定性を保つことができます。
かずのすけさんは動画やブログで定期的にビタミンC化粧品の実験検証を行っており、市販製品の実際の効果を科学的に評価しています。これらの情報を参考にすることで、自分に合った製品を見つけやすくなるでしょう。
ビタミンC誘導体の世界は複雑で、一般消費者にとって最適な選択をするのは難しい状況です。ここでは主要なビタミンC誘導体を比較し、独自の視点で選択基準を提案します。
VCエチル(3-o-エチルアスコルビン酸)は、ビタミンC含有率が86.2%と非常に高く、そのままの形で効果を発揮する即効性が最大の特徴です。72時間かけてゆっくり代謝されるため、持続性にも優れています。ただし前述の通り、接触性皮膚炎のリスクがあるため、敏感肌の方は慎重に使用する必要があります。コストは中程度で、プチプラからミドルレンジの製品に配合されることが多い成分です。
L-アスコルビン酸2-グルコシド(AA2G)は、安定性が極めて高く、刺激が少ないことが特徴です。皮膚内で酵素によってゆっくりとビタミンCに変換されるため、即効性はやや劣りますが、長時間効果が持続します。新型メラノCC化粧水に採用されたのもこの安定性と低刺激性が理由です。価格も比較的安価で、プチプラ製品に広く使用されています。
APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)は、水溶性と脂溶性の両方の性質を持つ両親媒性ビタミンC誘導体で、浸透力が非常に高いことで知られています。通常のビタミンCの約100倍の浸透力があるとされ、真皮まで届きやすい特性があります。効果は非常に高いですが、価格も高く、デパコスやサロン専売品に使用されることが多くなっています。
リン酸アスコルビルMg(APM)は、水溶性ビタミンC誘導体の中でも最も歴史が長く、安全性と効果のバランスに優れています。化粧水に配合しやすく、刺激も少ないため、敏感肌用のビタミンC製品によく使用されます。
価格も手頃で入手しやすい成分です。
つまり定番の選択肢ということですね。
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、脂溶性ビタミンC誘導体で、クリームや美容液に配合されることが多い成分です。安定性が非常に高く、刺激もほとんどありません。ただし効果の実感には時間がかかる傾向があります。
独自の選択基準として提案したいのは、「肌の強さ」「求める効果の速さ」「使用する製品タイプ」の3つの軸で考える方法です。
肌が丈夫で速い効果を求め、化粧水や美容液を使用するならVCエチルやAPPS配合製品が最適です。肌がやや敏感で安定した効果を求めるなら、L-アスコルビン酸2-グルコシドやAPM配合製品を選びましょう。敏感肌で刺激を避けたい場合は、脂溶性のVCIPや3-グリセリルアスコルビン酸配合のクリームから始めることをお勧めします。
また、ビタミンC誘導体は単独で使うよりも、複数の種類を組み合わせることで相乗効果が期待できることも覚えておくと良いでしょう。朝は即効性の高いVCエチル配合製品、夜は持続型のL-アスコルビン酸2-グルコシド配合製品といった使い分けも効果的です。
価格と効果のバランスを考えると、プチプラではメラノCC化粧水(新型)やちふれの美白化粧水、ミドルレンジではドクターシーラボVC100やトゥヴェールの製品、ハイエンドではオバジCシリーズやセララボのセラキュア クリアVCセラムなどが、かずのすけさんの検証でも高評価を得ています。
自分の肌と向き合い、予算と効果のバランスを見極めながら、最適なビタミンC誘導体を見つけることが美肌への近道となるでしょう。
医学博士によるビタミンC誘導体6種類の比較解説:各成分の特性と推奨される肌質が科学的根拠とともに説明されています