タモギタケエキス効果で肌の幹細胞が蘇る理由

タモギタケエキス効果で肌の幹細胞が蘇る理由

タモギタケエキスの効果と美肌への活かし方

毎日スキンケアをしているのに、美容液の保湿成分だけでは肌の内側からの若返りは起こらない。


📋 この記事でわかること
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タモギタケエキスとは何か

北海道産の希少なキノコ「タモギタケ」から抽出されるエキスが、なぜ美容界で注目されているのかを基礎から解説します。

エルゴチオネインの美肌効果

シミ・シワ・ハリ不足に対する科学的なアプローチ。抗酸化力グルタチオンの最大30倍という数値の意味を丁寧に説明します。

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資生堂が発見した幹細胞との関係

2023年、資生堂が124品の候補の中からタモギタケエキスだけが表皮幹細胞を活性化すると発表。美容成分としての可能性と取り入れ方を紹介します。


タモギタケエキスとは|北海道産の希少なキノコの正体


タモギタケは、北海道や東北地方の落葉広葉樹林に自生する黄金色のキノコです。正式にはヒラタケ科に属し、英語では「ゴールデンオイスターマッシュルーム」とも呼ばれています。一般的なシイタケやエリンギとは異なり、旬が夏に限られた短期間しかなく、その希少性から「幻のキノコ」と称されることもあります。


天然物は気候や森の状態によって収量が大きく変わるため、安定供給が難しいのが現状です。現在、スーパーの店頭に並んでいるものの多くは菌床栽培品で、北海道・南幌町の生産者が全国シェア1位を誇っています。そのため、タモギタケエキスは主に栽培品から熱水抽出・濃縮する方法で作られます。


注目を集めているのは、その特異な栄養プロフィールです。タモギタケにはエルゴチオネイン、βグルカンセラミドグリシンナイアシン(ビタミンB3)など、美容と健康の両面に関わる成分が豊富に含まれています。これが単なる食用キノコにとどまらず、美容サプリや機能性表示食品、さらには化粧品原料としても注目されている理由です。


美容に関心がある方にとって重要なのは、タモギタケエキスが「体の外側(スキンケア)」と「体の内側(摂取)」の両軸でアプローチできる点にあります。それぞれのルートで異なる仕組みが働くため、効果を最大化するにはその違いを理解しておくことが大切です。


成分名 主な美容効果 特徴
エルゴチオネイン 抗酸化・シミ予防・ハリ維持 他のキノコの約10〜数十倍の含有量
βグルカン 免疫サポート・腸内環境改善 100g中21.8gと高含有
セラミド 保湿・バリア機能の強化 肌の細胞間脂質と同じ構造
グリシン コラーゲン生成サポート コラーゲンの主成分となるアミノ酸
ナイアシン(B3) 代謝促進・肌のターンオーバー 水溶性で過剰分は排出される


タモギタケエキスが希少な理由を知ると、その価値も腑に落ちます。


参考:タモギタケの健康成分と産地に関する詳細情報
株式会社アスリー|たもぎ茸は健康成分が豊富に含まれます


タモギタケエキスの効果の核心|エルゴチオネインとは何か

タモギタケエキスの美容効果を語る上で、エルゴチオネインという成分を外すことはできません。これは100年以上前に発見された、硫黄を含む含硫アミノ酸の一種です。キノコや細菌など一部の生物しか合成できず、人間の体内では作り出せません。


最大の特徴は、その圧倒的な抗酸化力にあります。体内で最も豊富な抗酸化物質であるグルタチオンと比較しても、活性酸素の種類によって異なりますが、約3〜30倍の抗酸化作用を持つことが報告されています。ビタミンEとの比較では数千倍という数値を示す研究データも存在します。


つまり、強力な盾です。


また、エルゴチオネインが特別なのは「壊れにくさ」にもあります。ビタミンCなどの一般的な抗酸化物質は、酸素に触れると不安定になり、時間とともに効力を失ってしまいます。一方、エルゴチオネインは特殊なチオン基を持つため、熱にも酸にも強く、体内で長期間にわたって安定した状態を維持できます。加熱調理してもその機能を損ないにくいという点は、食材としての活用においても大きなメリットです。


キノコ類の中でのエルゴチオネイン含有量を比較すると、タモギタケのダントツぶりがよくわかります。


  • 🥇 タモギタケ:他のキノコの約10〜数十倍のエルゴチオネインを含有(最も多い)
  • 🥈 ヒラタケ:タモギタケに次いで含有量が多い
  • 🥉 エリンギ、エノキタケ、シイタケ:含有量は比較的少量


さらに注目すべきは、体内にエルゴチオネインを取り込む専用のトランスポーター(OCTN1)が存在する点です。これは腸から吸収されたエルゴチオネインを、酸化ストレスを受けやすい部位——皮膚の表皮細胞、ミトコンドリア、赤血球、中枢神経——に優先的に届ける仕組みです。体がエルゴチオネインを「必要な成分」として認識し、積極的に取り込もうとしている証拠といえます。


機能性表示食品として消費者庁に届出されるために必要な1日のエルゴチオネイン量は5mgとされています。これが現在の「効果が期待できる最低ライン」の目安です。


参考:エルゴチオネインの抗酸化作用と体内の仕組みについて
ユーグレナ研究所|エルゴチオネインとはどんな成分?抗酸化作用の重要性や研究情報も紹介


タモギタケエキスの効果①|シミ・くすみへの3つのアプローチ

美容に関心がある方が最も気になるのが、シミやくすみへの効果でしょう。タモギタケエキスに含まれるエルゴチオネインは、シミ・くすみに対して3つの異なるルートからアプローチします。これが他の美容成分と一線を画すポイントです。


① 活性酸素の除去でメラニン生成の"火種"を断つ


紫外線を浴びると肌内部に活性酸素が大量発生します。この活性酸素が、表皮と真皮の境界に存在するメラノサイトを刺激し、メラニン色素の過剰生成を引き起こします。エルゴチオネインは強力な抗酸化作用によって活性酸素を除去し、そもそもメラニンが大量生成されるきっかけを防ぎます。シミの"根本原因"に働きかけるアプローチです。


チロシナーゼ活性を阻害してメラニン合成を直接ブロック


チロシナーゼとは、メラニンを作り出す過程で必要な酵素です。エルゴチオネインにはこのチロシナーゼの活性を阻害する作用があることが明らかになっています。一般的な美白化粧品の多くがビタミンC誘導体やトラネキサム酸でチロシナーゼを阻害するのと同じ方向性で、内側からも同様のブロックが期待できます。これは使えそうです。


光老化を直接抑制する「フォトプロテクション」効果


エルゴチオネインには、紫外線が皮膚細胞に与えるダメージ(光老化)を直接抑制する効果も報告されています。紫外線によるDNA損傷を防ぐ働きがあり、これがシワやたるみといった光老化サインの予防につながります。日焼け止めが「外から防ぐ」のに対し、エルゴチオネインは「細胞内側から守る」というイメージです。


シミ対策は多角的に行うことが原則です。


紫外線対策(日焼け止め)→スキンケア(美白成分入り化粧水)→内側からのケア(エルゴチオネイン摂取)という3層のアプローチを組み合わせることで、相乗効果が期待できます。なお、シミの種類(老人性色素斑、肝斑、炎症後色素沈着など)によって対処法が異なるため、気になる場合は皮膚科医への相談を優先するとよいでしょう。


参考:エルゴチオネインの美肌・美白に関する成分情報
わかさの秘密|エルゴチオネイン 成分情報


タモギタケエキスの効果②|ハリ・弾力を守る仕組みとエラスチン保護

肌のハリと弾力を維持するためには、コラーゲンとエラスチンという2つのタンパク質が鍵を握っています。年齢を重ねるとこれらが分解・減少し、シワやたるみが生じます。タモギタケエキスは、このプロセスに複数の経路で関わります。


まず注目すべきはエラスターゼ活性阻害作用です。エラスターゼとは、肌の弾力の源であるエラスチンを分解してしまう酵素です。加齢や紫外線の影響でエラスターゼが過剰に働くと、エラスチンが急速に失われ、肌の弾力が低下します。エルゴチオネインはこのエラスターゼの働きをブロックすることで、エラスチンを守り、ハリのある肌を維持するサポートをします。


次に、タモギタケに含まれるグリシンの役割も見逃せません。グリシンはコラーゲンの主要な構成アミノ酸であり、コラーゲン全体の約3分の1を占めています。コラーゲンを「直接摂取しても効果がない」と思っている方も多いですが、グリシンのような構成アミノ酸として摂取することで、体内でのコラーゲン合成材料として活用されやすいとも考えられています。


厳しいところですね、年齢とともに体内のコラーゲン合成能力も低下していく現実は。


さらに、タモギタケに含まれるセラミドは肌の細胞間脂質と同じ構造を持ち、バリア機能の強化と水分保持に直接貢献します。外部刺激(乾燥・花粉・PM2.5など)から肌を守る「皮膚の防御壁」を内側から補強するイメージです。セラミドが充足している肌は、乾燥小じわができにくく、化粧品の肌なじみも良くなる傾向があります。


ハリ維持に必要な成分が条件です:エラスターゼ阻害+コラーゲン合成材料の補充+バリア機能の強化。タモギタケエキスはこの3条件を一度にカバーできる珍しい素材です。


肌のハリが特に気になる場合は、エルゴチオネインと合わせて、コエンザイムQ10や水溶性のビタミンC(アスコルビン酸)との組み合わせも研究されています。抗酸化ネットワークとして互いに補い合う関係があるため、単独よりも相乗効果が期待できます。


参考:タモギタケ由来セラミドの美容・化粧品用途の研究
公益財団法人北海道科学技術総合振興センター|たもぎ茸セラミドの食品・美容用途開発(PDF)


タモギタケエキスの効果③|資生堂が発見した表皮幹細胞への作用

2023年5月、資生堂が発表した研究が美容業界に大きなインパクトを与えました。10年に渡る表皮幹細胞研究の集大成として、タモギタケエキスが「表皮幹細胞を活性化する」という発見です。これはこれまでの抗酸化・美白の文脈を超えた、まったく新しい美肌アプローチです。


表皮幹細胞とは、皮膚のターンオーバーを支える「細胞の母体」のような存在です。表皮の最深部にある基底層に存在し、ここから新しい細胞が次々と生み出されることで、古い角質が剥がれ落ち、新鮮な肌が維持されます。この幹細胞が元気であればあるほど、肌の再生力が高まります。


資生堂の研究チームは、細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアに着目しました。ミトコンドリアの活性を制御するタンパク質「MPC1」を抑制すると、表皮幹細胞が増加することを発見しました。次に、124品もの候補薬剤の中から、このMPC1の発現を抑制する成分を探索した結果、タモギタケエキスが選ばれたのです。


結論は「ミトコンドリアを一時的に休ませると、幹細胞が活性化する」です。


これは逆説的に聞こえます。細胞のエネルギー産生を抑えることで細胞が活性化するというのは、一般常識とは反する発想です。しかし、生体内では幹細胞は通常「低エネルギー状態」に置かれていることが、他の研究でも明らかになっています。タモギタケエキスがこの「休息状態」を幹細胞に与えることで、結果として表皮細胞全体が良好な状態へと導かれるという仕組みです。


この研究は学術誌に掲載されており、美容成分としての信頼性を裏付けています。現時点ではまだ基礎研究段階の発見ですが、今後の化粧品応用への期待が高まっています。


参考:資生堂によるタモギタケエキスと表皮幹細胞に関する公式プレスリリース
資生堂|ミトコンドリア代謝を抑えることで表皮幹細胞が活性化することを解明(2023年5月15日)


タモギタケエキスの効果を引き出す摂り方と選び方のポイント

タモギタケエキスの効果をきちんと得るには、「何をどれだけ、どのように摂るか」を理解しておく必要があります。漫然とサプリを飲んでいても、必要な量や形態が合っていなければ期待通りの結果にはなりません。


エルゴチオネインの目安量


機能性表示食品として認定されるための1日のエルゴチオネイン量は5mgです。これを1つの基準として覚えておくとよいでしょう。市販のサプリメントでは1日4粒で5mg前後というものが多く、継続期間は少なくとも3ヶ月以上が推奨されています。40歳以上の健常者・軽度認知障害者40名を対象にした臨床試験でも、1日5mgを3ヶ月摂取することで認知機能の改善傾向が確認されています。


食材としての摂り方


タモギタケを食材として摂る場合、炒め物・蒸し物・味噌汁などの汁物が適しています。エルゴチオネインは水溶性のため、茹でる際は茹で汁を捨てないこと。スープに入れて汁ごと飲むと成分の無駄がありません。また、エルゴチオネインは熱安定性が高いため、加熱してもほとんど壊れないという利点があります。


これは使えそうです。


サプリメントを選ぶ際のチェックポイント


  • 産地が国産(北海道産)であること——エルゴチオネイン含有量が安定している
  • エルゴチオネイン1日量が5mg以上の表示があること
  • 消費者庁への届出番号(機能性表示食品)があるものは信頼度が高い
  • 抽出方法が熱水抽出のものは成分が安定しやすい


一方、過剰摂取による深刻な副作用の報告は現時点ではありません。ただし、βグルカンなどの食物繊維が多く含まれるため、大量摂取すると腹部不快感が生じる場合があります。妊娠中・授乳中の方は摂取前に医師に相談するのが無難です。


サプリメントと食事の組み合わせで、内側からの美肌ケアを継続することが大切です。


参考:エルゴチオネインの摂取量と機能性表示食品としての情報
日本未病プラン協会|タモギタケに多く含まれるエルゴチオネイン




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