

植物性セラミドは浸透力がヒト型の13分の1程度しかありません。
植物性セラミドは、米や小麦、こんにゃくなどの植物から抽出された保湿成分です。代表的なものとして、米ヌカスフィンゴ糖脂質や小麦由来のグルコシルセラミドが挙げられます。これらは肌の角質層で水分を保持する働きをもっていますが、ヒトの皮膚に存在するセラミドとは分子構造が一部異なります。
そのため、天然セラミドやヒト型セラミドと比較すると、角質層への浸透力はやや劣るという特徴があります。研究データによると、植物性セラミドの浸透力は天然ヒト型セラミドの約13分の1という報告もあり、この数字を見ると効果に疑問を感じる方もいるかもしれません。つまり保湿効果自体は期待できるものの、肌の深部まで届きにくいということですね。
ただし、植物性セラミドには安全性が高く刺激性が低いというメリットがあります。ヒトの皮膚内のセラミドと類似性が高いため、肌の刺激になる可能性は低いとされています。敏感肌の方でも比較的安心して使える成分です。
また、植物性セラミドは安価なため化粧水などに多く配合されており、毎日のスキンケアに取り入れやすいという点も見逃せません。高価なヒト型セラミドを少量使うよりも、植物性セラミドをたっぷり使う方が、継続的なケアには向いているケースもあるでしょう。
日比谷皮膚科クリニックの記事では、各種セラミドの構造と安全性について詳しく解説しています
セラミドは年齢とともに大幅に減少していく成分で、この事実は美容を気にする方にとって非常に重要です。10代を100%とした場合、40代では約40%も減少します。さらに驚くべきことに、50代になるとセラミド量は20代の約半分にまで落ち込んでしまうのです。
具体的には、20代前半をピークとして、その後は年々減り続けていきます。肌のターンオーバーの過程でセラミドは生成されますが、加齢によってその合成力が衰えてしまうためです。半分に減るということは、水分を保持する力も半減するということですね。
このセラミドの減少が、年齢とともに肌の乾燥が進む大きな原因となっています。カサつき、くすみ、透明感の低下、そしてシワやたるみといったエイジングサインは、すべてセラミド不足と深く関わっているのです。特に40代以降は、若い頃と同じスキンケアでは不十分になってきます。
そこで重要になるのが、外部からのセラミド補給です。植物性セラミドは日常的に摂取しやすく、サプリメントや化粧品として手軽に取り入れられます。米由来のグルコシルセラミドを3ヶ月間継続摂取することで、肌の水分保持量が上がることが研究で確認されています。
年齢によるセラミド減少を放置すると、肌のバリア機能が低下し、外部刺激に弱くなります。乾燥や刺激から肌を守るために、年齢に応じたセラミド補給が必要です。
オトナサローネの記事では、年代別のセラミド減少率について具体的なデータが紹介されています
植物性セラミドには、その原料となる植物によっていくつかの種類があります。最も含有量が多いのは生芋こんにゃくで、100gあたり0.76mgのセラミドを含んでいます。
これは他の植物と比べても突出した数値です。
米(米ぬか)由来のセラミドも人気が高く、機能性表示食品として認められている製品も多く存在します。米由来グルコシルセラミドは、肌のバリア機能を高める効果が報告されており、1日0.6mg以上の摂取が推奨されています。小麦(小麦胚芽)由来のセラミドも、15日間の継続摂取で保湿・美肌効果が確認されているものがあります。
選び方のポイントとして、まず原料の種類を確認しましょう。こんにゃく由来、米由来、小麦由来など、どの植物から抽出されたかによって含有量や吸収率が異なります。
吸収率が高いということですね。
次に配合量をチェックすることが大切です。機能性表示食品の場合、こんにゃく由来または米由来で0.6mg/日以上、トウモロコシ由来であれば2mg/日以上が目安となります。この数値を下回る製品では、十分な効果が期待できない可能性があります。
価格面では、植物性セラミドはヒト型セラミドよりも安価なため、継続しやすいというメリットがあります。ただし安いからといって効果がないわけではなく、一定の保湿効果は確認されています。毎日のケアに無理なく取り入れられる価格帯の製品を選ぶことが、長期的な肌ケアには重要でしょう。
また、植物性セラミドは脂溶性のため、油と一緒に摂取すると吸収されやすくなります。食事から摂る場合は、炒め物にするか、油を含む料理と一緒に食べるようにすると効果的です。
植物性セラミドの効果を最大限に引き出すには、正しい使い方を理解することが不可欠です。まず化粧品として使用する場合、化粧水よりも乳液やクリームに配合されているものの方が効果的とされています。セラミドは脂質のため、油分を含む製品との相性が良いためです。
ただし、洗顔後すぐの美容成分が浸透しやすい状態で使えるのは化粧水のメリットでもあります。理想的なのは、セラミド配合の化粧水で角質層に水分を届け、その後セラミド配合のクリームで蓋をするという使い方です。水分と油分の両方でケアするということですね。
植物性セラミドをサプリメントや食品から摂取する場合は、継続が何より重要になります。研究データでは、植物由来のグルコシルセラミドを4~8週間摂取すると角層水分量が約10~20%増え、経皮水分蒸散量(TEWL)が5~15%低下したという報告があります。最低でも1ヶ月以上、理想的には3ヶ月程度継続することで効果が実感しやすくなるでしょう。
併用する成分にも注目してください。セラミドはスクワランやワセリンといった油分系の成分と組み合わせることで、バリア機能がより強化されます。また、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分と一緒に使うことで、相乗効果が期待できます。セラミドだけではなく、複数の保湿成分を組み合わせるのが基本です。
日常生活では、過度な洗顔を避けることも大切です。洗いすぎると、せっかく補給したセラミドが流れ出てしまいます。朝は水またはぬるま湯のみで洗顔し、夜だけ洗顔料を使うという方法も検討してみましょう。
セラミド補給と同時に、セラミドを減らさない生活習慣を心がけることが、長期的な美肌維持につながります。ストレスもセラミド減少の原因になるため、十分な睡眠と規則正しい生活を意識することが重要です。
大正製薬の記事では、塗るセラミドと飲むセラミドの効果的な使い分けについて解説しています
植物性セラミドとヒト型セラミドの最も大きな違いは、その分子構造にあります。ヒト型セラミドは人間の肌に存在するセラミドと同じ構造を持つため、肌なじみがよく保湿効果も持続しやすいという特徴があります。一方、植物性セラミドは構造が異なるため、浸透力ではやや劣るのです。
具体的な数値で比較すると、天然ヒト型セラミドの角層浸透性は植物セラミドの約13倍、保水力は植物セラミドの約15倍というデータがあります。
この差は決して小さくありません。
浸透力が13倍違うということですね。
しかし価格面では、植物性セラミドに大きなアドバンテージがあります。ヒト型セラミドは製造コストが高く、配合されている化粧品も高価格帯のものが多くなります。一方、植物性セラミドは大量生産が可能で、プチプラ商品にも多く配合されています。
例えば、ヒト型セラミド配合の化粧水は3,000円~5,000円以上するものが多いのに対し、植物性セラミド配合の化粧水は1,000円前後から購入できます。この価格差により、毎日たっぷり使える植物性セラミドの方が、結果的にコストパフォーマンスが良いケースもあるのです。
効果の違いについては、使用目的によって選ぶべきタイプが変わります。深刻な乾燥肌やアトピー体質の方、エイジングケアを重視したい40代以降の方には、浸透力の高いヒト型セラミドが適しているでしょう。一方、日常的な保湿ケアや予防的なケアを目的とする場合は、植物性セラミドでも十分な効果が期待できます。
また、疑似セラミド(合成セラミド)という選択肢もありますが、これは石油由来で化学的に合成されたものです。価格は最も安いものの、浸透力や保湿力はヒト型・植物性のどちらよりも劣るとされています。敏感肌の方には合わない可能性もあるため、注意が必要です。
最適な選択は、自分の肌状態と予算、そして使用目的のバランスを考えることです。高価なヒト型セラミドを少量使うよりも、手頃な植物性セラミドを継続的に使う方が、肌の状態改善につながることもあるでしょう。リーズナブルに保湿ケアを続けたい方には、植物性セラミドが最適な選択肢です。
メルスのブログ記事では、セラミドの種類別の特徴と選び方について詳しく比較しています