カンゾウ根エキス効果と美白抗炎症作用注意点

カンゾウ根エキス効果と美白抗炎症作用注意点

カンゾウ根エキス効果と美白抗炎症

化粧品成分のカンゾウ根エキスは、1日2.5g以上の経口摂取で副作用リスクが急上昇します。


この記事の3つのポイント
美白と抗炎症のダブル効果

グリチルリチン酸とグラブリジンが肌の炎症を抑えながらメラニン生成も阻害

⚠️
経口摂取は要注意

1日1gで1%、6gで11%の発症率で偽アルドステロン症のリスクが急増

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4000年の歴史を持つ生薬

古代ギリシア・ローマから中国まで世界中で薬用として重宝されてきた植物


カンゾウ根エキスの美白効果とメラニン抑制メカニズム


カンゾウ根エキスに含まれるグラブリジンという成分が、美白効果の中心的な役割を果たしています。このグラブリジンは、肌の黒ずみやシミの原因となるメラニン色素の生成を複数の段階で抑制する働きを持っているのです。


メラニン色素は、皮膚の奥にあるメラノサイトという細胞で作られます。紫外線を浴びるとチロシナーゼやTRP-2といった酵素が活性化し、メラニン色素の合成が進んでいくのが通常の流れです。グラブリジンはこれらの酵素の働きを阻害することで、メラニンが過剰に作られるのを防ぎます。


興味深いのは、10%グラブリジンを含むカンゾウ根エキスの美白効果が、コウジ酸よりも強い阻害効果を示したという研究結果が報告されている点です。つまり美白成分としてよく知られている成分以上の働きが期待できるということですね。


シミやそばかす、色素沈着に悩む場合、紫外線を浴びた後のメラニン生成を抑えることが重要になります。カンゾウ根エキス配合の化粧品は、この段階でメラニンの生成そのものをブロックする働きがあるため、継続使用することで肌の透明感を高める効果が期待できるわけです。


日常的に紫外線ケアと併用することで、より効果的にメラニン対策ができます。日焼け止めで紫外線をカットし、カンゾウ根エキス配合のスキンケアでメラニン生成を抑えるという二段構えのアプローチが、美白ケアの基本になります。


カンゾウ根エキスの抗炎症作用とニキビ肌荒れ予防

カンゾウ根エキスのもう一つの主要な働きが、抗炎症作用です。主成分であるグリチルリチン酸が、肌の炎症を引き起こすプロスタグランジンE2の産生を抑制することで、赤みや腫れを鎮める効果を発揮します。


肌が紫外線を浴びると、表皮細胞でCOX-2という酵素が増加し、プロスタグランジンE2が過剰に作られます。このプロスタグランジンE2は血管を拡張させて紅斑を引き起こし、炎症反応を増幅させる働きがあるのです。カンゾウ根エキスはこの炎症の連鎖を断ち切る役割を果たします。


実際の効果としては、ニキビの炎症を鎮めたり、日焼け後の赤みを軽減したり、肌荒れを予防したりといった働きが期待できます。敏感肌やアトピー性皮膚炎の方にも使いやすい成分として知られており、軽度から中程度のアトピー性皮膚炎患者を対象にした臨床試験では、2%カンゾウ根エキス配合ゲルを2週間使用することで、紅斑、浮腫、かゆみにおいて統計的に有意な改善が見られたという報告があります。


結論は抗炎症効果ということです。


ヒアルロニダーゼという酵素の活性を阻害する働きもあり、これがアレルギー性の炎症を抑える効果につながっています。100種類の生薬エキスを検討した研究の中で、カンゾウ根エキスが最も強いヒアルロニダーゼ阻害活性を示したという結果も報告されているほどです。


肌のバリア機能が低下している時やトラブルが起きやすい時期には、カンゾウ根エキス配合の化粧品が炎症を抑えながら肌を守るサポートをしてくれます。ただし、化粧品として外用する場合は安全性が高いものの、経口摂取する場合には注意が必要になります。


厚生労働省eJIMのカンゾウ根に関する医療者向け情報(副作用や注意点について詳しく解説されています)


カンゾウ根エキス配合化粧品の保湿とバリア機能サポート

カンゾウ根エキスは美白や抗炎症だけでなく、保湿効果も持ち合わせています。肌に必要な水分を保ちやすくする働きがあり、乾燥から肌を守りながらバリア機能をサポートするのです。


肌のバリア機能が低下すると、外部刺激に対して敏感になり、炎症やアレルギー反応が起きやすくなります。カンゾウ根エキスは保湿作用によって角質層に水分を巡らせ、肌が本来持っているバリア機能を整える働きをしてくれます。


肌のキメを整える作用も期待できます。


グリチルリチン酸2Kには繊維芽細胞増殖作用があり、肌のハリや弾力に関わるコラーゲンやエラスチンの生成をサポートします。これによって肌のハリ感が向上し、なめらかな肌触りへと導かれるというわけです。


乾燥肌や敏感肌の方は、外部刺激によるダメージを受けやすい状態にあります。そんな時にカンゾウ根エキス配合の化粧水や乳液、クリームを使うことで、保湿しながら炎症を抑え、バリア機能を高めるという三つの働きが同時に得られるのが大きなメリットです。


季節の変わり目やストレス、マスクによる摩擦などで肌が揺らぎがちな時期にも、カンゾウ根エキスの鎮静作用が肌の赤みや刺激を和らげてくれます。ただし、肌に合わない場合はアレルギー反応が出る可能性もゼロではないため、初めて使う製品ではパッチテストを行うのが安全です。


カンゾウ根エキスの経口摂取リスクと偽アルドステロン症

化粧品として外用する分には安全性が高いカンゾウ根エキスですが、漢方薬やサプリメントなどで経口摂取する場合には深刻な副作用のリスクがあります。それが「偽アルドステロン症」という症状です。


偽アルドステロン症は、カンゾウ根エキスに含まれるグリチルリチン酸が体内のコルチゾールの不活性化を阻害することで発症します。過剰なコルチゾールがミネラルコルチコイド受容体と結合し、低カリウム血症、高血圧、むくみ、手足の脱力、こわばりといった症状を引き起こすのです。


発症率に関する研究データが非常に重要です。1日当たりの甘草摂取量が1gで発症率は1.0%ですが、2gで1.7%、4gで3.3%、6gで11.1%と、摂取量が増えるほど急激に発症率が上昇することが報告されています。6gになると11倍以上のリスクになるということですね。


一般的に甘草の1日摂取上限は成人で7.5gとされていますが、2.5gを超えると偽アルドステロン症の発症リスクが高まると報告されています。風邪薬でおなじみの葛根湯でも、添付文書通りの量で服用すると1日量で甘草が2.0g含まれているため、複数の漢方薬を併用する場合は特に注意が必要です。


つまり漢方薬の併用には要注意ということです。


便秘、低アルブミン血症、高齢者、女性、利尿薬を使用している方は偽アルドステロン症になりやすい傾向があります。複数の甘草含有漢方薬を内服している場合、気づかないうちに摂取量が増えてしまうケースも少なくありません。


化粧品として肌に塗る場合は、成分が皮膚から吸収される量が限られているため、偽アルドステロン症のリスクはほとんどありません。しかし、内服する場合は体内に直接取り込まれるため、摂取量の管理が非常に重要になるのです。


全薬工業株式会社の甘草(カンゾウ)に関する情報(偽アルドステロン症の詳細と注意点)


カンゾウ根エキス配合化粧品の選び方と独自の活用法

カンゾウ根エキスには水溶性抽出と油溶性抽出の2種類があり、それぞれ主成分と効果が異なります。水溶性抽出では主成分がグリチルリチン酸で抗炎症・抗アレルギー作用が中心となり、油溶性抽出では主成分がグラブリジンで美白作用が強く出る傾向にあります。


製品を選ぶ際には、自分の肌悩みに合わせてカンゾウ根エキスがどのような目的で配合されているかをチェックするのがおすすめです。ニキビや肌荒れ、赤みが気になる場合は抗炎症作用を重視した製品を、シミやくすみが気になる場合は美白作用を重視した製品を選ぶと良いでしょう。


敏感肌の方には特に心強い成分です。


カンゾウ根エキスは刺激が少なく、炎症を抑えながらケアできるため、肌トラブルが起きやすい方でも比較的安心して使えます。ただし、どんな成分でも体質によって合わない可能性はあるため、初めて使う製品は二の腕などでパッチテストを行ってから顔に使うのが安全です。


独自の活用法としては、季節の変わり目の「ゆらぎ肌対策」に集中的に使う方法があります。春先や秋口など肌が不安定になりやすい時期に、カンゾウ根エキス配合の化粧品をスペシャルケアとして取り入れることで、炎症を予防しながら肌のコンディションを整えることができます。


紫外線を浴びた後のアフターケアにも効果的です。日焼けによる炎症が気になる時には、カンゾウ根エキス配合の化粧水やジェルでしっかり保湿しながら鎮静ケアを行うと、赤みやヒリつきが落ち着きやすくなります。


アレルギー反応としては、かゆみや発疹、赤みといった症状で現れることがあります。発生頻度は一般的に低いとされていますが、長期間高濃度で使用すると肌の刺激を引き起こす可能性もゼロではありません。肌に異常を感じたら使用を中止し、必要に応じて皮膚科医に相談しましょう。


カンゾウ根エキスは4000年もの歴史を持つ生薬成分で、古代ギリシアでは紀元前3世紀に喘息や咳の治療に、古代ローマでは1世紀に喉の痛みを和らげる抗炎症剤として使われていました。中国最古の薬物書「神農本草経」にも強壮や解毒の薬効が記されており、世界中で長く愛用されてきた実績があります。


現代の化粧品技術によって、この伝統的な生薬成分が美白や抗炎症、保湿といった多角的な美容効果を持つ成分として活用されているのです。化粧品として外用する限りは安全性が高く、様々な肌悩みに対応できる優れた成分と言えるでしょう。




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