

実は、MGO(メチルグリオキサール)の数値が高いマヌカハニーを選ぶほど、あなたの肌への美容効果が確実に上がるとは限りません。
メチルグリオキサール(Methylglyoxal)、略してMGOとは、グリオキサールにメチル基が結合したグルコース由来の高反応性物質です。実は地球上のほぼすべての生物の体内に微量ながら存在しており、糖の代謝過程やスレオニン(アミノ酸)の分解、脂質の酸化によって自然に生成される物質でもあります。
MGOが世界的に注目を集めたのは2006〜2008年のことです。ドイツ・ドレスデン工科大学食物科学研究所のトーマス・ヘンレ教授率いる研究チームが、世界80種類以上のはちみつを調査した結果、一般的なはちみつに含まれるMGO濃度は最大でも7mg/kgにとどまるのに対し、ニュージーランド産マヌカハニーの一部にはその100倍以上にあたる700mg/kgものMGOが含まれていることを発見しました。これはコーヒーカップ1杯(約200g)に換算すると、通常のはちみつで約1.4mgに対し、マヌカハニーでは最大140mgものMGOが含まれているというイメージです。
この発見により、それまで「なぜマヌカハニーだけが特別な抗菌力を持つのか」という長年の謎が、科学的に解明されました。
つまりMGOが鍵です。
マヌカハニーにMGOが豊富に含まれる理由は、マヌカ花蜜に高濃度で含まれる「ジヒドロキシアセトン(DHA)」という成分にあります。ミツバチが巣箱の中で蜜を37〜39℃でゆっくり熟成させる過程で、DHAがMGOへと自然に変換されます。この変換プロセスはマヌカ固有のもので、他のはちみつでは起こらない特別な現象です。
マヌカハニーに含まれるMGO(メチルグリオキサール)の抗菌特性について詳しく解説されています(日本マヌカハニー協会)。
日本マヌカハニー協会 – 抗菌成分MGO(メチルグリオキサール)とは
MGO(メチルグリオキサール)が持つ抗菌力の仕組みは、他のはちみつとは根本的に異なります。一般的なはちみつが持つ抗菌性は「グルコースオキシダーゼ」という酵素が産生する過酸化水素によるものです。ところが過酸化水素は熱・光・人体の酵素によって容易に分解されてしまいます。
一方、MGOの抗菌メカニズムは、細菌のタンパク質合成を直接阻害することで細胞死を誘導するという独自の経路をたどります。これにより、皮膚上の黄色ブドウ球菌、ニキビ菌(アクネ菌)、大腸菌などに対して強力かつ安定した殺菌・抑制効果を発揮します。ヘンレ教授の研究では、すべての主要な細菌を確実に抑制するためには最低でもMGO100mg/kg以上が必要とされています。
抗菌力だけではありません。
MGOは同時に優れた抗炎症作用も持ちます。
炎症が起きているニキビや肌荒れは、菌の増殖と炎症が相互に悪化させ合う悪循環に陥りがちです。MGOはその両方を同時に抑える点が、美容・皮膚科学において高く評価されている理由です。
従来のケミカルピーリングと比べて抗炎症作用が高く、敏感な肌にもやさしく働くという特性から、医療機関で「マヌカハニーピーリング(ミックスピールマヌカ)」として採用するクリニックが増えています。施術は2週間〜1ヵ月ごとに6回程度が目安で、慢性的な肌荒れや繰り返すニキビの改善に効果が期待できます。
これは使えそうですね。
抗菌力に加え、高い保湿効果と創傷治癒効果も持ち合わせており、表皮の湿潤環境を整えて肌を柔軟に保つ作用も確認されています。
美容目線での実力は、多角的です。
マヌカハニーの製品ラベルに記載されている「MGO◯◯+」という表記は、1kgのマヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールの含有量(mg)を意味しています。たとえばMGO100+と書かれていれば、1kgあたり少なくとも100mgのMGOが含まれていることを示します。日常的に食べるスプーン1杯(約7g)に換算すると、約0.7mgのMGOが摂取できる計算です。
美容や健康維持への目的別の目安は、以下のように整理できます。
| MGO数値 | 主な用途 | ひと言 |
|---|---|---|
| MGO100+ | 日常的な健康・美容ケア、保湿目的 | 入門として始めやすい |
| MGO263+(UMF10+相当) | ニキビ・肌荒れの改善サポート | 美容効果を実感したい人向け |
| MGO400+ | 胃腸サポート、免疫力向上 | 体の内側からケアしたい人向け |
| MGO800+ | 集中的なスキンケア、外用ケア | クリニックグレードに近い強さ |
MGO値が高ければ高いほど美容・健康効果が高まるという側面はあります。ただし、価格も比例して高くなる点には注意が必要です。MGO800+レベルの製品になると、1瓶(250g)が5,000円〜1万円を超えることも珍しくありません。日常的なスキンケアサポートや食べて健康維持するなら、MGO100+〜263+で十分な場合がほとんどです。
また、MGOが多くなるほど独特の薬っぽい風味が強まります。毎日続けることが大切なので、風味の好みも選ぶ際の重要な基準のひとつです。
MGO値だけ覚えておけばOKです。
MGOの含有量と用途の目安、選び方のポイントが詳しく解説されています。
アピビーセレクト – MGOとは?マヌカハニー特有の成分とその効果を徹底解説
マヌカハニーを選ぶ際に必ず目にする「MGO」と「UMF」。どちらも品質を示す指標ですが、その意味は異なります。ここを混同したまま購入している人は少なくありません。
MGO(メチルグリオキサール)は、マヌカハニーに含まれる特定の抗菌成分の濃度をそのまま数値化したものです。数値の計算根拠が明確で、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)という精度の高い分析機器で測定されるため、科学文献でも多数引用されています。
一方、UMF(Unique Manuka Factor)は、MGOだけでなく「レプトスペリン」「DHA」なども含めたマヌカハニーの複数成分を総合的に評価したニュージーランド独自の品質認証指標です。一般の殺菌剤フェノールの希釈倍率を基準に計算されており、UMFとMGOの対応関係はおよそ以下の通りです。
| UMF値 | MGO相当値 | ひと言 |
|---|---|---|
| UMF5+ | 約MGO83+ | 日常使いの入門 |
| UMF10+ | 約MGO263+ | 美容・健康効果を意識 |
| UMF15+ | 約MGO514+ | 集中ケアに |
| UMF20+ | 約MGO829+ | 医療グレードに近い |
UMF認証マークが付いた製品は、ニュージーランドの認証機関による審査を通過していることを意味します。このマークがある商品は製品の純度が保証されており、偽物対策としても有効なシグナルになります。
どちらの指標を使うかは、製品を販売するメーカーによって異なります。どちらも正規の品質表示ですが、目的に応じて使い分けると選びやすくなります。抗菌成分の具体的な濃度を重視するならMGO、総合的な品質や純度の認証を重視するならUMFを参考にするのがよいでしょう。
MGO(メチルグリオキサール)が美容分野で注目される理由は、抗菌・抗炎症という特性だけにとどまりません。スキンケアへの複合的な効果が研究・臨床の両面で確認されています。
まず、ニキビへの効果について整理します。ニキビの原因の一つであるアクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖を、MGOの抗菌作用が直接抑制します。さらに炎症性のニキビに対してはMGOの抗炎症作用が赤みや腫れを鎮め、医療機関のマヌカハニーピーリングでは「繰り返すニキビに対して症状を緩和する効果がある」という報告があります。
次に保湿効果についてです。マヌカハニーはグルコースや果糖などの糖分を豊富に含み、これらが持つ「吸湿性」(空気中の水分を引きつける力)と「密閉性」(肌表面からの水分蒸発を防ぐ力)の両方が、肌の潤いを長時間キープする働きをします。乾燥が気になる肌、敏感肌にも使いやすい保湿剤として注目されています。
美白効果についても研究があります。MGOには「創傷治癒促進」の作用があり、ターンオーバーを整えることでシミの薄化を期待できる可能性が指摘されています。ただし、美白を目的とする場合は、医薬部外品として認可された成分(ビタミンC誘導体、トラネキサム酸など)との組み合わせが現実的です。
医療機関のマヌカハニーピーリングと、自宅ケアを組み合わせる方法も選択肢のひとつです。クリニックでの施術は1回あたり数千円〜1万円程度で、自宅では認証済みのマヌカハニーを使ったパックや洗顔に混ぜる方法なども行われています。
使い方の幅は広いです。
マヌカハニーピーリングの詳細な効果や施術内容が医師監修で解説されています。
成増駅前かわい皮膚科 – マヌカハニーピーリング(MGOの抗菌・抗炎症作用と美肌効果)
「MGOはマヌカハニーの美容成分」と認識している人にとって、これは少し驚くかもしれません。実は、体内で自然に生成されるメチルグリオキサールは、過剰になると肌老化を促進する「糖化」の中間産物としても機能します。
糖化とは、体内で余った糖質がタンパク質と結合し、老化物質「AGEs(終末糖化産物)」を生成する現象です。このAGEsがコラーゲンやエラスチンに蓄積すると、肌のくすみ・たるみ・シワを引き起こします。問題はその速度で、体内で生成されるメチルグリオキサールは通常の糖(グルコース)の1,000倍の速度でAGEs化を進めるとされています(アリナミン製薬・薬報より)。つまり、体内のMGOが増えすぎると、それだけ肌老化のスピードが上がります。
これは意外ですね。
一方、マヌカハニーに含まれるMGOを食べたり塗ったりした場合は、抗菌・抗炎症の働きとして美容に有益に機能します。「食品として外から取り入れるMGO」と「体内の代謝によって生成されるMGO」は、働く場所と量が異なります。
この二面性を理解した上でできることとして、まず糖化対策があります。食後の血糖値の急上昇を抑えるために食物繊維・タンパク質を先に食べる「食べる順番」や、抗糖化サプリ(レスベラトロール含有など)の活用が有効です。マヌカハニーを食べる場合も「食べすぎない・糖分過多にならない」量の調整が大切です。1日の目安は小さじ1杯(約5〜7g)程度、そのまま食べるのが基本です。
マヌカハニーをヨーグルトや飲み物に混ぜる際、「熱いものに入れると成分が壊れるのでは?」と心配する声は多くあります。MGO(メチルグリオキサール)と加熱の関係は、実は成分によって異なります。
MGO自体は比較的熱に安定した成分とされており、料理などで多少加熱してもMGOの抗菌力はある程度維持されると言われています。これは普通のはちみつに含まれる抗菌成分(過酸化水素由来)が熱ですぐ失活するのと異なる大きな特徴です。
ただし、マヌカハニーに含まれる酵素・ビタミン・ミネラルは60℃を超えると働きが失われ始め、50℃以上では栄養成分の分解が進みます。健康・美容効果を最大限に活かしたい場合は、熱いお湯ではなく40℃以下の温かい飲み物に溶かすか、ヨーグルトやトーストに直接かけて食べるのが最適です。
保存についても注意が必要です。最適保存温度は18〜24℃の冷暗所で、直射日光を避けることが重要です。日本の夏は高温多湿になるため、夏期は冷蔵庫の野菜室(約7〜10℃)での保存が推奨されます。37℃を大きく超える環境に長時間置かれると、栄養成分の分解が進み品質が低下します。
保存環境が条件です。
マヌカハニーは現在、世界的な偽造問題を抱えています。驚くべきことに、日本マヌカハニー協会の資料によれば、ニュージーランドで生産されるマヌカハニーの年間生産量は約1,700トンであるのに対し、世界で販売されているマヌカハニーは年間1万トンに達するとも報告されています。これは単純計算で、市場に出回る約8割が純正品ではない可能性を示す数字です。
さらに問題なのは、本物のマヌカハニーであっても表示数値の信頼性に疑問がある場合があることです。日本マヌカハニー協会の調査によれば、MGO860mg/kg以上と謳った高額商品を実際に測定したところ、実際のMGO含有量は370mg/kg程度しかなかったという事例も確認されています。表示値の半分以下しか入っていなかったことになります。
痛いですね。
こうしたリスクを避けるために、購入時に確認すべきチェックポイントを以下に整理します。
日本国内でMGO含有量を測定できる信頼できる機関としては、株式会社シクロケムバイオと一般財団法人千葉県薬剤師会検査センターが挙げられています(日本マヌカハニー協会推奨)。購入後に自分で成分確認したい場合はこれらの機関を活用できます。
マヌカハニーの偽造問題の実態と確認すべき基準について詳しく解説されています。
MGOの美容・健康効果を最大限に活かすためには、摂り方と使い方の基本を押さえておく必要があります。正しいルーティンで取り入れると効果の実感が格段に変わります。
食べて摂り入れる場合の基本は、1日に小さじ1〜2杯(約5〜10g)をそのまま舐めるか、40℃以下の温かい飲み物に溶かす方法です。朝食前の空腹時に舐めると、腸内への直接的な働きかけが期待できると言われています。ヨーグルトへのトッピングも人気の食べ方で、腸内環境を整えながら美容成分を摂取できます。
外用(スキンケア)として使う場合は、清潔な手指で少量のマヌカハニーを気になるニキビや肌荒れ部分に薄く塗り、10〜15分程度置いてからぬるま湯でやさしく洗い流す方法があります。週に2〜3回の頻度から始めて肌の状態を見ながら調整するのがよいでしょう。この際、MGO263+以上(UMF10+以上)の製品を選ぶことが推奨されています。
注意が必要な方もいます。1歳未満の乳幼児への使用(内服・外用ともに)は、ボツリヌス菌感染リスクから禁忌です。蜂製品アレルギーのある方、アスピリン喘息のある方、妊娠中・授乳中の方は、使用前に医師へ相談することが重要です。
美容目的でのスキンケア活用に特化した製品として、マヌカハニー配合の化粧品(美容液・クリーム・マスク)も市場に増えています。マヌカハニーをそのまま塗るのに抵抗がある場合は、MGO成分を配合したコスメ製品から始めるのも現実的な選択肢です。成分表にMGOの含有量と認証番号が記載されているものを選ぶのが条件です。
多くの美容情報でフォーカスされがちなのは、マヌカハニーを「肌に塗る」外用の使い方です。しかし、MGO(メチルグリオキサール)の美容効果を最大化するには、「腸内環境を整えて内側から肌を変える」というアプローチが実は見落とされがちです。
腸内環境と肌の状態は密接に関係しています。腸内に善玉菌が多く悪玉菌が少ない状態が保たれると、炎症性サイトカインの産生が抑えられ、肌の炎症(ニキビ・赤み)が改善しやすくなることが研究でわかっています。MGOには、腸内の病原菌・悪玉菌を選択的に抑制し、腸内フローラを整える働きが期待されています。
具体的には、MGOはピロリ菌に対して強い抑制効果があることが複数の研究で報告されており、サルモネラ菌・黄色ブドウ球菌などに対しても有効性が確認されています。いわゆる「天然の抗生剤」と呼ばれるゆえんです。
腸活とMGOを組み合わせた美容ルーティンとして取り入れやすい方法としては、朝食にMGO263+以上のマヌカハニーをかけたヨーグルト(乳酸菌・ビフィズス菌入り)を食べる習慣があります。プロバイオティクス(ヨーグルト・発酵食品)とMGOの抗菌作用を組み合わせることで、腸内フローラを整えながら肌の炎症を内側から減らす相乗効果が期待できます。
腸と肌の関係は「腸肌相関」とも呼ばれており、栄養素が腸から吸収されて肌の細胞に届くまでの時間を考えると、外用スキンケアと並行して内側からのケアを続けることが、長期的な肌質改善への近道になります。
塗るだけが全てではありません。
MGO配合の食品で腸活を意識する場合は、砂糖の過剰摂取による糖化(体内のMGO過剰生成)と相殺しないよう、1日の糖質摂取量全体とのバランスを意識することが大切です。
いいことですね。

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