

「エラスチンサプリを続けているのに、なぜか変化を感じられない」と思っているなら、それはあなたが選んでいるエラスチンの"デスモシン・イソデスモシン含有量が0%"という可能性があり、毎月お金を払いながら成分ゼロのものを飲み続けているかもしれません。
デスモシンとイソデスモシンは、「架橋アミノ酸(かきょうアミノ酸)」と呼ばれる特殊なアミノ酸です。この2種類は、地球上に存在するタンパク質のなかで、エラスチンにしか含まれていません。コラーゲンをはじめ、ほかの美容成分には一切存在しないのです。
「架橋(かきょう)」とは、橋をかけるという意味です。エラスチンを構成するタンパク質の分子どうしをデスモシンとイソデスモシンがまさに橋のようにつなぎ合わせ、ゴムのように伸び縮みできる立体的な網目構造を作り出しています。この網目があるからこそ、エラスチンは引っ張っても元に戻るバネのような弾力を持てるのです。
つまり、これが基本です。デスモシン・イソデスモシンがなければ、エラスチンはエラスチンとして機能しません。逆に言えば、この2つの含有量が高いほど、そのエラスチンは本物に近い高品質なものといえます。日本健康・栄養食品協会(JHFA)が定めるエラスチン食品品質規格基準でも、デスモシンとイソデスモシンの含有が品質の指標とされています。
美容の観点からも、これは重要な知識です。エラスチンサプリや化粧品を選ぶ際に「エラスチン配合」と書かれていても、デスモシン・イソデスモシンを含まないものは"エラスチン風の素材"に過ぎず、本来の弾力効果を期待できない可能性があります。
参考:エラスチンにのみ存在する架橋アミノ酸について解説されています。
エラスチンのみに含まれる特別なアミノ酸 | E&Cヘルスケア
一般的に市販されているエラスチン関連商品に含まれるデスモシン・イソデスモシンの含有量は、0%〜0.8%が主流とされています。驚くべきことに、「エラスチン配合」と謳いながら含有量が0%、つまり実質的にエラスチンを名乗れない製品も流通しているのが現状です。
これは痛いですね。せっかく継続してサプリを飲み続けているのに、肝心の指標成分が含まれていなければ効果を実感できないのは当然のことです。
一方、九州工業大学名誉教授・岡元孝二博士が開発した特許技術(日本特許第4078431号、米国特許US7,851,441B2)を用いて抽出されたエラスチンでは、デスモシン・イソデスモシン含有量が最大2.3%という世界最高水準の純度を達成しています。一般的な製品の約2.9〜3倍以上の含有量です。
含有量の違いを具体的に想像してみましょう。たとえば1包あたり300mgのエラスチンが入っているとして、デスモシン・イソデスモシン含有量が0.8%の製品では約2.4mgしか入っていませんが、2.3%の製品では約6.9mgとなり、約3倍の差が生まれます。毎日積み重ねると、1か月で約180mgもの開きになります。
| 種別 | デスモシン・イソデスモシン含有量 | 300mg中の含有量(目安) |
|---|---|---|
| 一般的なエラスチン製品 | 0%〜0.8% | 0〜約2.4mg |
| 高純度エラスチン製品 | 1.2〜2.3% | 約3.6〜6.9mg |
エラスチン製品を選ぶ際は、必ずデスモシン・イソデスモシンの含有量が明記されているかどうかを確認することが、選び方の第一歩です。
参考:デスモシン・イソデスモシン含有量の重要性について詳細な比較が掲載されています。
デスモシン・イソデスモシン含有量の重要性 | 株式会社福岡フーズ
肌の構造を簡単に整理すると、外側から表皮・真皮・皮下組織の3層に分かれています。美容成分が実際に機能する場所は「真皮」です。真皮の主成分はコラーゲン(約70%)で、エラスチンはその5%ほどを占めます。
コラーゲンだけが注目されがちですが、実はコラーゲン単体では十分に機能しません。コラーゲン繊維は剛性が高く「引っ張りには強いが弾力には弱い」という性質があります。ベッドで例えるなら、コラーゲンは形を支える「マット」、エラスチンは弾みを生む「スプリング」のようなものです。
デスモシン・イソデスモシンによる架橋構造が整ったエラスチンこそが、このスプリングとして機能し、押したときに跳ね返すような肌の弾力を生み出します。
結論はこうです。
コラーゲンだけを補っていても、エラスチン(特に架橋構造の整ったもの)がなければ、本来の肌のハリ・弾力は維持できません。
また、真皮のエラスチンは加齢とともに変性・劣化し、架橋構造が崩れていきます。特に紫外線はエラスチン線維を直接破壊する大きな原因のひとつで、蓄積されたダメージはやがてたるみやシワとして表れます。
参考:真皮の構造と、コラーゲン・エラスチンの役割について詳しく解説されています。
エラスチンの原料として主に使われているのは「豚(ブタ)由来」と「魚(カツオなど)由来」の2種類です。デスモシン・イソデスモシンの含有量には、由来によって明確な差があります。
哺乳類(豚)由来のエラスチンは、魚由来と比較してデスモシン・イソデスモシンの含有量が高く、またヒトの体内エラスチンのアミノ酸組成に近い構造を持っています。特に豚の大動脈から抽出されるエラスチンは、ヒトの動脈エラスチンと構成が近く、相性が良いとされています。
魚由来のエラスチンはカツオの「動脈球(どうみゃくきゅう)」から抽出されます。動脈球とはカツオの心臓の補助ポンプ的な器官で、白いゴム状の球体です。1匹のカツオからわずか30〜50gしか採れない希少な部位であり、含有量は豚由来よりも少ない傾向があります。
韓国で人気の美容サプリブランド「ESTHER FORMULA」の一部商品では、馬由来エラスチンペプチドを使用しており、同社の魚由来製品と比較して架橋アミノ酸(デスモシン・イソデスモシン)の含有量が約7倍多いと説明されています。これが価格差に直結しているケースもあります。
美容目的で選ぶ場合は、豚由来または馬由来のエラスチンで、デスモシン・イソデスモシンの含有量が明記されている製品が信頼性の目安になります。
美容サプリ全般では「低分子=吸収が良い=効果的」という認識が広まっています。コラーゲンサプリでは確かにその傾向があります。しかし、エラスチンに関しては、この常識は当てはまりません。
これは意外ですね。エラスチンは高分子の状態で摂取する方が、生体内での効果が高いとされています。なぜかというと、高分子エラスチンを摂取すると、体内の消化酵素によってゆっくりと分解され、多くの「生理活性ペプチド」が生成されるからです。この生理活性ペプチドが血流に乗って体内各組織へ届き、線維芽細胞を活性化し、エラスチン・コラーゲン・ヒアルロン酸の産生を促す働きをします。
逆に言えば、最初から低分子化加工されたエラスチンでは、体内の酵素による分解プロセスを経ないため、生理活性ペプチドが十分に生まれにくい可能性があります。つまり低分子エラスチンのほうが美容効果は出にくいということになります。
デスモシン・イソデスモシンの含有量が高く、かつ高分子の状態を保っているエラスチンが、最も美容・健康効果を期待できる形態といえます。
これが条件です。
デスモシン・イソデスモシン含有量2.3%の高純度エラスチンを使ったサプリメントでは、40〜60代女性を対象とした8週間のヒト試験において、次のような結果が確認されています。
8週間という期間は、肌のターンオーバー(約28〜45日)を約2サイクル繰り返す期間に相当します。つまり、はがきの縦3枚分を並べたような時間軸(約60日)を継続することで、データ上の変化が現れることを示しています。
また、カツオ由来エラスチンペプチドを用いた別の試験では、12週間の経口摂取でシワの軽減・肌水分量の増加・メラニン指数の低下が確認されています。16週間後には血管老化偏差値の有意な改善も報告されており、美肌だけにとどまらない内側からの変化が示されています。
これは使えそうです。ただし、試験はいずれも小規模であるため、個人差があることを前提に参考にしましょう。
参考:E&Cヘルスケアによる肌質改善のヒト試験データが公開されています。
エラスチンの人体への影響(肌試験データ) | E&Cヘルスケア
「エラスチンサプリを試したけど効かなかった」という声の多くは、以下のいずれかが原因とされています。
まずはここを整理しましょう。
「作って壊す」の繰り返しではいつまでも変化が出ません。サプリで補いながら、日焼け止めのSPF30以上を毎日使う、睡眠6時間以上を確保するという2点を同時に行うだけで、エラスチンを守る土台が整います。
また、吸収効率の観点からは食後の摂取が推奨されており、空腹時より吸収率が20〜30%高まるとも言われています。就寝前に摂ると成長ホルモンが活発になる睡眠中の修復タイムを味方につけることができます。
「手羽先や牛すじをたくさん食べれば、エラスチンが補えるのでは?」と思っている方もいるでしょう。確かに、牛すじ・鶏の手羽先・モツ・カツオ・軟骨などにはエラスチンが含まれています。これらはコラーゲンも豊富に含む食材として知られています。
ただし、食事から摂ったエラスチンはそのまま皮膚のエラスチンになるわけではありません。消化の過程でいったんアミノ酸に分解され、体内で再合成されます。デスモシン・イソデスモシンという架橋構造を維持したまま皮膚まで届けることは、通常の食事では難しいのです。
つまり食事はあくまでエラスチン合成の「材料補給」であり、架橋構造を持つエラスチンとしての直接補給は難しいということが原則です。これが、エラスチン専用の高純度サプリが注目される理由のひとつです。
食事では、エラスチン生合成に必要なビタミンC(ピーマン・ブロッコリー・レモンなど)、銅(牛レバー・カシューナッツなど)、亜鉛(牡蠣・豚レバーなど)を積極的に摂るのが現実的なアプローチです。
体内のエラスチンは20代後半をピークに減少し始め、40代を過ぎると急激に低下することが知られています。40代でほぼゼロに近づくという報告もあるほどで、エラスチンは「一度失ったらほとんど再生されない」非常に貴重な成分です。
この事実は見逃せません。20代後半から始まるこの変化を少しでも遅らせることが、将来のたるみ・ほうれい線・目元のシワ予防につながります。
30代後半から始めた方が変化を実感しやすいのは、まだエラスチンが残っている状態でのサポートとなるためです。40代以降でも遅くはありませんが、継続期間を長めに設定し、3〜6か月単位で効果を評価するのが現実的です。
エラスチンを内側から補いたい方は、デスモシン・イソデスモシンの含有量が1.2%以上(できれば2.0%以上)と明記されており、豚または馬由来の高分子エラスチンを使用したサプリを選ぶのがポイントです。まず製品の成分表示を確認するというシンプルな行動から始められます。
参考:エラスチンの年齢別減少と対策について詳しく解説されています。
ここまでの情報をもとに、エラスチンサプリを選ぶ際の実践的なチェックポイントをまとめます。
成分表示や製品ページで必ず確認しましょう。
これだけ覚えておけばOKです。「エラスチン配合」という言葉だけで選ぶのではなく、デスモシン・イソデスモシンという指標アミノ酸の含有量を確認する習慣をつけることが、正しいエラスチン選びの最重要ポイントです。
製品を選ぶ際にメーカーへ「デスモシン・イソデスモシンの含有量を教えてください」と問い合わせてみることも有効です。回答できないメーカーの製品は避けた方が無難といえます。
参考:日本化粧品技術者会によるエラスチンの成分解説(架橋アミノ酸についての記述あり)
エラスチン - 化粧品用語集 | 日本化粧品技術者会 SCCJ
デスモシン・イソデスモシンは、美容サプリの成分表示として注目される以外に、医学・生命科学の分野でも重要な研究対象となっています。実は、血液や尿中のデスモシン・イソデスモシン濃度を測定することで、肺や血管のエラスチン分解状態を把握できることから、COPDや動脈硬化などの診断マーカーとしての研究も進んでいます。
美容の観点から注目すべき最前線の知見として、エラスチン由来の生理活性ペプチドの一種「VGVAPG(バリン・グリシン・バリン・アラニン・プロリン・グリシン)」は、体内の線維芽細胞を直接刺激してエラスチン・コラーゲンの新たな生産を促すことが示されています。これは、高分子エラスチンを摂取することで体内で生成される活性ペプチドの一例であり、低分子化では得られにくい効果とされています。
また、エラスチンと血管の関係も美容科学では注目されています。エラスチンが血管の弾力を保つ働きを持つことから、エラスチン摂取による血流改善→真皮への栄養供給増加→肌の代謝アップという経路が、肌のハリ改善に間接的に貢献する可能性も研究されています。肌の内側と血管の健康は切り離せないということですね。
将来的には、デスモシン・イソデスモシンの含有量を超えて「活性ペプチド生成効率」が製品品質の新たな評価軸になる可能性もあります。高純度かつ高分子のエラスチンから生まれる生理活性ペプチドの種類・量を定量化できれば、より精密な美容成分の選択が可能になるでしょう。
参考:エラスチンのタンパク質科学的詳細(生化学・生物工学との関連)
生体のしなやかさを維持するタンパク質 エラスチン | 化学と生物(日本農芸化学会誌)
Please continue.