

毎日スキンケアをしっかりやっているのに、肌老化は止まらない。
チャーガエキスとは、シベリアや北海道などの極寒地で白樺の木に寄生して育つキノコ「チャーガ(カバノアナタケ)」から抽出したエキスのことです。外見は真っ黒な岩のような塊で、一見するとキノコとは思えません。
この存在がいかに希少かというと、白樺の木2万本に1本程度にしか見つからないとされています。2万本といえば、東京ドームのグラウンド(13,000㎡)に木を密植したとして相当な規模です。さらに成熟するまでに10年から20年もの年月が必要で、しかも現在の技術では人工栽培ができないため、「森のダイヤモンド」「King of Mushrooms」とも呼ばれています。
チャーガが美容の世界で注目される理由は、その圧倒的な栄養密度にあります。白樺の樹液を何年もかけて吸い上げ続けるため、SOD酵素・βグルカン・ベツリン酸・ポリフェノール・ミネラルなど、肌と体に有益な成分が凝縮されているのです。
チャーガの歴史は長く、ロシアでは16世紀頃から民間薬として使われてきました。日本でも北海道のアイヌの人々が古来よりチャーガをお茶にして飲む習慣があったと記録されています。1956年にはソビエト保健省が公的にその用途を承認するなど、科学的な研究の歴史も積み重ねられてきました。
つまり、チャーガエキスは一時的なブームではなく、長い歴史と現代科学の両方に裏打ちされた成分です。
チャーガエキスに含まれる美容成分は、大きく3つのグループに分けられます。それぞれが異なるルートで肌に働きかけるため、複合的なケア効果が期待できます。
まず注目すべきはSOD酵素(スーパーオキシドディスムターゼ)です。これは体内で発生する活性酸素を分解する酵素で、老化・シミ・くすみの根本原因である酸化ストレスへの対策として働きます。チャーガのSOD酵素含有量は、ほうれん草の約250倍、スーパーフードとして有名なケールの約60倍というデータも報告されています。ほうれん草を毎日食べても追いつかない量です。
次にβグルカンです。キノコ類の細胞壁を構成する多糖類で、肌のバリア機能を整え、保湿力を高める働きがあります。免疫細胞にも働きかけ、炎症を抑えることで肌荒れを防ぐ効果も期待されています。韓国コスメブランドKAINEの「チャーガコラーゲンチャージングセラム」はチャーガマッシュルームエキスを70%配合しており、βグルカンの保湿力を活かした製品として人気を集めています。
そしてベツリン酸は、白樺の樹皮だけに含まれる特有の成分で、チャーガが白樺の樹液を吸収して成長する過程で豊富に蓄積されます。研究段階ではありますが、細胞の修復サポートやコラーゲン生成への関与が報告されています。
これが複合的に作用するということです。スキンケア成分として見たとき、抗酸化・保湿・修復という3つのアプローチを一度にカバーできるのがチャーガエキスの強みです。
チャーガエキスが美容市場で「次世代スーパーフード」と呼ばれる最大の根拠が、この抗酸化力のデータです。
抗酸化力を数値化する指標として「ORAC値(酸素ラジカル吸収能)」があります。食品100gあたりの数値で比較すると、生ブルーベリーが5,905、美容好きに人気のアサイーベリーパウダーが102,700であるのに対し、チャーガエキスは146,700という値が報告されています。アサイーの約1.4倍、ブルーベリーと比較すると約25倍という水準です。
これは驚異的な数字ですね。
ただし、ORAC値はあくまで試験管内での測定値であり、摂取後に体内で同等の効果が得られるかは別問題です。重要なのは、複数の抗酸化成分が組み合わさって含まれているという点で、SOD酵素・ポリフェノール・ベツリン酸・フラボノイドが協調して働くことで、単一成分では得られない抗酸化効果が期待できるとされています。
肌が「酸化」するとどういう状態になるかというと、紫外線・ストレス・睡眠不足・大気汚染などで活性酸素が増加し、コラーゲンやエラスチンが損傷されてシワ・たるみ・くすみが進みます。これは金属が錆びる現象と同じメカニズムです。チャーガエキスの高い抗酸化力は、この「肌の錆び」を防ぐ働きをするため、アンチエイジング・美白ケアとの相性が非常に良いとされています。
BASFが開発したチャーガエキス由来の化粧品成分「Inolixir®」は、HSP70タンパク質の発現促進により細胞の修復を活性化し、5日間のスパトリートメントと同等の肌改善効果があると報告されており、プロの美容業界からも注目を集めています。
抗酸化ケアが基本です。毎日のスキンケアや食習慣にチャーガエキスを取り入れることは、肌の土台を整える長期投資といえます。
参考:BASFによるチャーガエキス(Inolixir®)の肌への抗酸化・修復作用について
イノノツスオブリクウスエキス / Inolixir - BASF
美容に関心がある方の多くは、チャーガエキスを「肌ケア用」と思っているかもしれません。ところが、チャーガエキスは髪の健康にも強力な効果を持つ可能性があることが、国内の大学研究によって明らかになっています。
株式会社スヴェンソンと徳島大学大学院医歯薬学研究部の柏田良樹教授による共同研究では、チャーガ(カバノアナタケ菌核)エキスが「毛乳頭細胞(HFDPC)増殖促進作用」と「テストステロン5α-リダクターゼ活性阻害作用」を持つことが確認されました。そして、比較対照として用いたミノキシジル(育毛剤の有効成分として最も広く知られる成分)と比較して、低濃度でも約145%の高い効果を示したという研究結果が2018年に発表されています。この研究成果は特許(特許番号:6582322)として正式に登録されています。
これは意外ですね。「育毛といえばミノキシジル」というのが一般的な認識ですが、チャーガエキスがその効果を上回る可能性が研究データとして存在するのです。
毛乳頭細胞とは、毛根の最も深い部分にある細胞で、毛髪の成長サイクル(毛周期)を制御する重要な役割を担っています。この細胞の増殖が促進されることで、休眠状態にある毛包が活性化し、発毛・育毛につながる仕組みです。即効性があるわけではなく、継続的なアプローチが必要な点は理解しておくとよいでしょう。
美容に力を入れている方の中には、スキンケアだけでなく頭皮ケアも気になっているという方も多いはずです。チャーガエキス配合の育毛剤(スヴェンソンの「ザ・チャーガ」など)は、この研究成果を元に開発されており、スキンケアと頭皮ケアを同じ成分でカバーしたいという場合の選択肢になります。
参考:スヴェンソンと徳島大学によるチャーガエキス育毛研究・特許取得の詳細
スヴェンソンと徳島大学の共同研究成果で特許を取得 - スヴェンソン
チャーガエキスは「飲む」「塗る」の2つのルートで美容に取り入れられます。それぞれ特性が異なるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。
飲用(チャーガ茶・サプリメント)は、体の内側から抗酸化ケアを行うアプローチです。チャーガ茶は完全なノンカフェインで、味はほうれん草やほうじ茶に近い香ばしさがあり、クセが少なくて飲みやすいのが特徴です。1日500ml~1リットル程度が一般的な摂取目安とされています。
ここで1点、飲用の注意点として知っておきたいのがシュウ酸の問題です。チャーガには100gあたり2800~11200mgというきわめて高濃度のシュウ酸が含まれており、これはほうれん草の数十倍にあたります。シュウ酸は過剰に蓄積すると尿路結石の原因になるため、腎臓に不安がある方や透析中の方は摂取を避けることが必須です。健康な方でも飲みすぎには注意が必要です。
また、チャーガ茶はキノコ類の中でも特に硬い細胞壁を持つため、通常の煮出しでは栄養成分が十分に抽出されないという事実があります。「細胞壁破壊処理」や「特許製法」を採用した製品は、βグルカン・SOD酵素の含有量が一般品と比較して数倍から数十倍高い場合があるため、製品選びの際には加工方法を確認するのが賢明です。
スキンケア(外用)としては、チャーガエキス配合の化粧水・美容液・クリームが多数展開されています。韓国コスメを中心に、チャーガエキス配合製品の品揃えが充実してきており、BLITHEの「プレスドセラム ツンドラチャーガ」やKAINEの「チャーガコラーゲンチャージングセラム」などが美容好きの間で人気を集めています。これらは肌に直接塗ることで抗酸化・保湿・ハリのケアを行うもので、飲用とは異なるシュウ酸の問題がないため、肌が敏感な方にも取り入れやすい選択肢です。
自分に合った方法が条件です。飲用でインナーケアを行いながら、スキンケアで直接肌に働きかける「内外ダブルケア」が、チャーガエキスの効果を最大限に引き出すアプローチといえます。
参考:チャーガエキス配合化粧品成分の詳細(化粧品成分データベース)
チャーガエキス / CHAGA BIOGREEN (SB) - Cosmetic-Info.jp

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