アスタキサンチンエステルの効果と美肌への秘密

アスタキサンチンエステルの効果と美肌への秘密

アスタキサンチンエステルとは

空腹時に飲むと吸収率が半分に下がります。


この記事の3つのポイント
🔬
エステル体の安定性

光や熱に強く、フリー体より保存安定性が優れている

💊
効果的な摂取方法

食後に油と一緒に摂ると吸収率が約2倍に向上する

美容効果の実感期間

2〜4週間の継続摂取で肌の変化を感じ始める人が多い


アスタキサンチンエステルの基本構造と特徴


アスタキサンチンエステルは、サケやエビ、カニなどの海洋生物に含まれる赤い色素カロテノイドの一種です。自然界では遊離型(フリー体)、モノエステル型、ジエステル型の3つの形態で存在しており、ヘマトコッカス藻に含まれる総カロテノイドの約85%がアスタキサンチンとして蓄積されています。


この成分の大きな特徴は、脂肪酸と結合したエステル体という構造にあります。エステル体は脂肪酸が結合している分、分子量が大きくなっていますが、その構造のおかげで光や熱に対する安定性が非常に高くなっています。フリー体のアスタキサンチンに比べ、製品として保存する際の品質維持に優れているのが特徴です。


つまりエステル体が安定しています。


ヘマトコッカス藻の中では、約70%がモノエステル、10%がジエステル、5%がフリー体として存在しています。サプリメントや化粧品の原料としては、このヘマトコッカス藻から抽出されたアスタキサンチンエステルが広く使われており、含有量は乾燥藻体100gあたり1000〜4000mgという非常に高い濃度を誇ります。


アスタキサンチンの化学構造や基本物性について詳しく解説されています


アスタキサンチンエステルとフリー体の違い

アスタキサンチンには大きく分けてエステル体とフリー体の2つの形態があり、それぞれ異なる特性を持っています。エステル体は脂肪酸が結合した状態で、フリー体は脂肪酸が結合していない状態を指します。


エステル体の最大のメリットは保存安定性の高さです。光や熱の影響を受けにくいため、サプリメントや食品添加物として長期保存が可能になります。一方、フリー体は体内に存在する形と同じであるため、摂取後すぐに吸収されやすいという特徴があります。


体内での吸収メカニズムにも違いがあります。エステル体は小腸で消化酵素によってフリー体に分解されてから吸収されるのに対し、フリー体はそのまま吸収されます。このため、フリー体の方が吸収が早いとされていますが、エステル体も腸管での吸収性に優れており、最終的な生体利用率に大きな差はないという研究報告もあります。


抗酸化作用はフリー体において発揮されます。


ただし、製品の安定性や加工適性を考えると、エステル体の方が優れています。特に名城大学の研究では、シス型アスタキサンチンエステルは40℃で長期間保管してもシス型比率が約50%維持され、高い保管安定性を持つことが実証されています。


エステル型とフリー型アスタキサンチンの安定性比較データ(JST独創的シーズ展開事業資料)


アスタキサンチンエステルの美容効果とメカニズム

アスタキサンチンエステルが美容分野で注目される理由は、その強力な抗酸化作用にあります。活性酸素の中でも特に破壊力の強い一重項酸素を消去する能力は、ビタミンCの約6000倍、コエンザイムQ10の約800倍とも言われています。


紫外線を浴びると肌内部で一重項酸素が急激に増加し、コラーゲンやエラスチンといったハリを保つ組織を破壊してシワやたるみの原因となります。アスタキサンチンを皮膚に塗ると、表皮で活性酸素の多くが除去されるため、炎症促進物質(サイトカイン)の産生が抑えられ、メラノサイトの活性化やメラニン色素の生成が抑制されると考えられています。


シミ予防にも期待できますね。


臨床研究では、アスタキサンチンを継続摂取することで以下のような美容効果が報告されています。


📌 肌の保湿力向上
- 皮脂分泌を抑え、キメとハリを改善
- しっとり弾力のある肌質へ導く


📌 シワ・たるみの予防
- 真皮コラーゲンの変質や分解を防ぐ
- 紫外線による光老化を抑制


📌 美白効果
- メラニン産生を抑制
- 肌のトーンを明るく保つ


多くの人は継続して使用すると2〜4週間以内に効果を実感し始めますが、最適な結果を得るには4〜8週間の継続が推奨されています。4週間の継続率を上げるには、毎日の習慣として食後に飲むタイミングを決めておくことが効果的です。


富士フイルムの研究による紫外線とアスタキサンチンの関係についての詳細


アスタキサンチンエステルの効果的な摂取方法

アスタキサンチンエステルを効果的に体内に取り込むには、摂取するタイミングと食べ合わせが重要です。最も吸収率が高まるのは食後の摂取で、特に脂質を含む食事の後が理想的とされています。


脂溶性成分であるアスタキサンチンは、油と一緒に摂ることで吸収率が大幅に向上します。研究では、空腹時よりも食後に摂取した方が吸収効率が約2倍高いという報告があります。空腹時や胃が空っぽの状態だと吸収が悪くなる可能性があるため、注意が必要です。


食後の摂取が効果的です。


1日の推奨摂取量は4〜12mgとされており、医療機関で推奨される量はアスタキサンチンとして12mgです。1日1回、食後に2錠を目安として服用すると効果的です。朝食後または夕食後と毎日続けられる決まったタイミングで飲むのがおすすめです。


効果を高める食べ合わせとしては以下のような組み合わせがあります。


🐟 サケ × オリーブオイル
- サケに含まれるアスタキサンチンエステルをオリーブオイルと組み合わせることで吸収されやすくなる
- ムニエルやホイル焼きが理想的


🥑 サケ × アボカド
- アボカドの良質な脂質がアスタキサンチンの吸収を促進
- サラダやポキボウルなどで組み合わせる


🧀 サケ × チーズ
- チーズのような脂質が高めの食材と一緒に食べる
- グラタンやサンドイッチに活用


サプリメントで摂取する場合は、食事で摂取した油と合わせて吸収できるため、より効果的に体内に取り入れられます。ビタミンCやビタミンE、コエンザイムQ10などと一緒に摂取すると、複合的に栄養素を補えて効果をより実感しやすくなります。


飲む日焼け止めと食事の相性について詳しく解説されています


アスタキサンチンエステルの安全性と注意点

アスタキサンチンエステルは食品由来の成分であり、医薬品ではないため厳密な意味での副作用はありません。食事から摂る場合には特に摂取上限は定められておらず、基本的に安全性の高い成分とされています。


ただし、過剰摂取には注意が必要です。まれに以下のような症状が生じる可能性があります。


⚠️ 過剰摂取時の注意症状
- 腹部の違和感や胃もたれ
- 腸内環境の悪化
- 肌トラブル(まれに皮膚の色素沈着増加)
- 便が赤くなるケース(血便との勘違いに注意)


欧州食品安全機関(EFSA)は、アスタキサンチンの1日摂取許容量(ADI)を0.2mg/kg体重に設定しており、サプリメントの安全な最大摂取量を8mg/日としています。体重70kgの成人の場合、1日の許容摂取量は約14mgとなります。


8mg/日が安全な上限です。


特に注意が必要な方もいます。妊娠中や授乳中の方は、安全性のデータが十分ではないため、医師への相談が望ましいとされています。肝臓に大きな疾患のある方や処方薬を服用している方も、事前に医師に相談することをおすすめします。


エビやカニなどの甲殻類に対するアレルギーのある方は要注意です。ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンは甲殻類アレルギーとは直接関係ありませんが、製品によっては甲殻類由来のものもあるため、原材料表示をしっかり確認してください。


臨床試験では、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンを6mg/日から20mg/日まで4週間反復摂取させた試験において、有害作用は見出されていません。また、健常人15名が12週間の長期にわたり連日アスタキサンチン9mg含有のヘマトコッカス藻抽出物を摂取した安全性試験でも、特に問題は報告されていません。


ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチンの安全性評価シート(ファンケル)




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