

40代で体内NAD+は半分に減少します
NAD+の正式名称は「ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド」です。私たちの体内に最も多く存在する補酵素として、細胞の中で起こるあらゆる化学反応を助ける役割を担っています。補酵素とは、酵素が正常に働くために必要な物質のことです。
体内では糖質、脂質、タンパク質の代謝にNAD+が深く関わっています。つまり食べた栄養素をエネルギーに変える際に、NAD+がなければその変換がスムーズに進みません。細胞内のミトコンドリアがエネルギーを作り出すプロセスで、NAD+は電子の受け渡しを行う重要な役割を果たしているのです。
これは基礎代謝に直結します。
さらにNAD+はDNA修復や細胞の健康維持にも欠かせません。紫外線やストレス、加齢によって私たちのDNAは日々ダメージを受けていますが、NAD+が存在することで修復機能が適切に働きます。肌細胞のターンオーバーや体の若々しさを保つためにも、この物質は必要不可欠です。
体内のNAD+量は新生児のときが最も多く、その後は年齢とともに減少していきます。50歳を過ぎると若年層の約半分のレベルになるという研究報告もあります。この減少が老化現象や体力低下、肌の衰えに関係していることが近年の研究で明らかになってきました。
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加齢に伴うNAD+の減少は、美容面でも深刻な影響をもたらします。体内のNAD+レベルは40歳までに50%減少し、60歳では80%にまで低下するとされています。これはブドウの房を半分に減らしたときの変化に似ています。
肌の透明感とハリが失われるのは、NAD+不足によって細胞の新陳代謝が低下するためです。メラニン細胞でのメラニン生成がコントロールできなくなり、シミやくすみが増加します。またコラーゲンやエラスチンの生成も減少するため、肌のたるみやシワが目立ちやすくなるのです。
疲労感が抜けにくいのもNAD+減少の影響です。
エネルギー産生能力が低下すると、慢性的な疲労、集中力低下、代謝機能の衰えが起こります。特に脳や心臓、筋肉といったエネルギー消費の多い臓器ほど影響を受けやすく、認知機能の低下や心血管系の問題にもつながる可能性があります。体重が増えやすくなったり、運動後の回復が遅くなったりするのも同じ理由です。
免疫力の低下も見逃せません。NAD+が不足すると、免疫細胞の機能が衰え、風邪をひきやすくなったり感染症にかかりやすくなったりします。睡眠の質も悪化し、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるといった症状が現れることもあります。
これらの症状は単なる年齢のせいではなく、体内のNAD+量と密接に関係していることが研究で示されています。ただし個人差が大きく、生活習慣によってもNAD+の減少速度は変わります。
NAD+が注目される大きな理由は、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化させる働きがあるからです。サーチュイン遺伝子とは、細胞の老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性があるとされる遺伝子のことで、すべての人が生まれつき持っています。
サーチュイン遺伝子が働くためにはNAD+が必須です。サーチュイン酵素はNAD+を使って、染色体のヒストンに作用し遺伝子をオン・オフしたり、さまざまなタンパク質を活性化させたりします。つまりNAD+がなければ、せっかく持っている長寿遺伝子も眠ったままになってしまうのです。
活性化で何が起こるのでしょうか。
DNA修復機能が高まり、細胞の若さが保たれます。抗酸化作用も強化され、体内の活性酸素による老化ダメージが軽減されます。さらに炎症を抑える働きも強まるため、慢性炎症による肌荒れや体調不良が改善する可能性があります。
研究では、カロリー制限や運動によってサーチュイン遺伝子が活性化することが確認されています。これらの方法に共通するのは、体内のNAD+レベルを上昇させる点です。赤ワインやブドウの皮に含まれるレスベラトロールというポリフェノールも、サーチュイン遺伝子の活性化に効果があるとされています。
サーチュイン遺伝子とNAD+の関係は、美容と健康の両面で注目されています。肌細胞の修復能力が高まることで、シミやシワの改善が期待できますし、全身の代謝が活性化することで、体力向上や認知機能の維持にもつながる可能性があります。
NAD+を食事から増やすには、その前駆体を含む食品を選ぶことが基本です。ビタミンB3(ナイアシン)を豊富に含む魚介類、レバー、ピーナッツ、エリンギなどが効果的です。またビタミンB3から作られるNMNを含む枝豆、ブロッコリー、アボカドも優れた選択肢になります。
ただし食事だけでは限界があります。
たとえばNMN150mgを食事から摂取しようとすると、ブロッコリー約1,600個、大豆約8,000個、トマト約240個が必要です。
これは明らかに現実的ではありません。
加齢による減少を食事だけでカバーするのは難しいと、複数の論文でも指摘されています。
空腹時間を意識的に作ることも重要です。空腹状態では体内のNAD+生成酵素が活性化されることが分かっています。具体的には1日のうち12〜16時間程度の空腹時間を確保すると効果的です。朝食を遅らせる、夕食を早めるといった工夫で実践できます。
運動習慣もNAD+を増やす強力な方法です。有酸素運動と筋トレを組み合わせることで、NAD+生成酵素(NAMPT)が増えることが研究で示されています。最大酸素量の70〜75%強度の有酸素運動を週3〜4回、週当たり180分を12週間続けると、NAMPTの量が増加します。
軽めの運動でも続けることが大切です。
ウォーキングを1日20〜30分行うだけでも効果があります。筋トレでは、最大筋力の70%強度を週2回、8〜10種目を各10回×3セット行うプログラムで、骨格筋のNAD+量が増えることが確認されています。無理のない範囲で継続することが、体内のNAD+レベルを維持する鍵になります。
睡眠の質を整えることも忘れてはいけません。NAD+は体内時計(サーカディアンリズム)と密接に関係しており、規則正しい生活リズムを保つことで、NAD+の生成サイクルが正常に働きます。夜更かしや不規則な食事時間は、このサイクルを乱す原因になるため注意が必要です。
体内のNAD+を直接増やす方法として、点滴療法とサプリメントがあります。それぞれに特徴があり、目的や予算に応じて選択できますが、効果や安全性について知っておくべき点があります。
NAD+点滴療法は、NAD+を直接静脈内に投与する方法です。消化器官を経由しないため、吸収率が非常に高く、即効性が期待できます。料金は1回あたり250mgで38,500〜49,500円程度、500mgで61,490円程度が相場です。効果を実感するには月1回のペースで4〜5回程度の継続が推奨されています。
点滴療法には血管痛が起こることがあります。
NAD+の分子が血管を刺激するため、点滴中に軽い痛みや不快感を感じる人もいます。またまれに頭痛、息切れ、吐き気などの副作用が報告されていますが、重篤なものは現時点では確認されていません。ただし長期的な安全性についてはまだ研究段階で、未知の部分も残っています。
NMNサプリメントは経口摂取タイプで、NAD+の前駆体であるNMNを体内に取り込み、それが変換されてNAD+になります。価格は製品によって大きく異なりますが、1か月分で5,000〜30,000円程度が一般的です。点滴に比べて費用負担が少なく、自宅で手軽に続けられる利点があります。
サプリメントの課題は吸収率です。消化器官を通るため、胃酸や消化酵素で成分が一部分解されてしまいます。そのため製品によっては、腸で溶けるカプセルを採用したり、吸収を助ける成分を配合したりする工夫がされています。空腹時に摂取すると吸収率が高まるとされています。
NAD+直接サプリも市場に出ていますが、NAD+は分子が大きすぎて細胞膜を通過しにくいため、体内のNAD+量増加にはあまりつながらないという指摘があります。そのためNMNやNR(ニコチンアミドリボシド)といった前駆体サプリの方が効率的と考えられています。
選ぶ際の注意点として、これらは医薬品ではなく自由診療または健康食品扱いです。効果や安全性について国による承認を受けていないため、信頼できる医療機関や製造元を選ぶことが重要です。妊娠中や授乳中の方、持病がある方は医師に相談してから始めることが原則です。
NAD+が美容面でもたらす効果は、単なる保湿や表面的なケアとは根本的に異なります。細胞レベルでのエネルギー代謝が活性化されることで、肌本来の再生能力が高まるためです。この仕組みを理解すると、通常のスキンケアとの組み合わせがより効果的になります。
メラニン生成の抑制がRNAレベルで確認されています。NAD+は老化したメラニン細胞でのメラニン産生を抑える作用があり、加齢による色素沈着やくすみが改善されます。肌全体が明るく透明感のある印象になるのはこのためです。美白化粧品と違い、体の内側から働きかける点が特徴です。
新陳代謝の向上も見逃せません。
NAD+が増えることで、古い角質がスムーズに排出され、肌のキメが整い滑らかになります。ターンオーバーの周期が正常化するため、ニキビ跡や小さな傷の治りも早くなる可能性があります。これは成長ホルモンの分泌とも関連しており、睡眠の質を高めることで相乗効果が期待できます。
コラーゲンやエラスチンの合成もサポートされます。NAD+がサーチュイン遺伝子を活性化することで、細胞の抗酸化機能が高まり、紫外線や活性酸素によるダメージから肌を守ります。結果として肌のハリや弾力が維持され、シワやたるみの予防につながります。
独自の活用法として、NAD+を増やす生活習慣とスキンケアの組み合わせが効果的です。たとえば朝の空腹時にウォーキングを行い、その後にビタミンB3を含む朝食を摂る。夜は早めの夕食で空腹時間を確保し、質の高い睡眠を取る。このリズムを整えながら、外側からは抗酸化作用のある化粧品を使用します。
肌のバリア機能を守ることも重要です。
NAD+が体内で増えても、過度な洗顔や刺激の強いスキンケアで肌表面が傷つくと、効果が半減します。優しい洗顔と適切な保湿を心がけ、紫外線対策を怠らないことで、NAD+による内側からの美肌効果を最大限に引き出せます。
また食事からビタミンCやEなどの抗酸化ビタミンを一緒に摂ることで、NAD+の働きをサポートできます。緑黄色野菜や柑橘類、ナッツ類を積極的に取り入れると、美肌と健康の両面で相乗効果が生まれます。サプリメントに頼りすぎず、バランスの取れた食生活を基本にすることが長期的な美容効果につながります。
NAD+による美肌効果の科学的メカニズムについての専門医の解説

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