フィチン酸食品と美容効果・含有量とミネラル吸収の関係

フィチン酸食品と美容効果・含有量とミネラル吸収の関係

フィチン酸を含む食品とは

健康志向の強いあなたが玄米や大豆を毎日食べていても、実は亜鉛の吸収率が半分以下に落ちています。


この記事の3ポイント
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フィチン酸を含む主な食品

玄米、大豆、ナッツ類など未精製の穀物や種子に多く含まれる植物由来の成分です

美容への二面性

美白やアンチエイジング効果がある一方で、ミネラル吸収を阻害する可能性も

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対策方法

水に12時間以上浸す、発酵食品を選ぶことでデメリットを軽減できます


フィチン酸が豊富な穀物と豆類


フィチン酸は植物の種子に蓄えられる、リンを含む天然の化合物です。植物が成長する過程で必要な栄養素を保存する役割を担っています。


特に未精製の穀物に多く含まれているのが特徴です。玄米100gあたりには822~1,009mgものフィチン酸が含まれており、これは精白米の6~7倍に相当します。東京ドーム約5個分の広さの田んぼから収穫される玄米に、それだけの量が凝縮されているイメージです。玄米の糠(ぬか)や胚芽部分に集中しているため、精米すると大部分が失われてしまうのです。


小麦でも同様で、全粒粉やふすま(ブラン)には2.1~7.3gと高濃度のフィチン酸が含まれています。全粒粉パンや玄米を選ぶことは健康的な選択ですが、同時にフィチン酸の摂取量も増えることを理解しておく必要があります。


豆類もフィチン酸の主要な供給源です。大豆、インゲン豆、レンズ豆、ひよこ豆などには豊富に含まれており、種子として次世代に栄養を引き継ぐための仕組みとして蓄えられています。ピーナッツや大豆製品を日常的に摂取している方は、自然とフィチン酸を多く摂っていることになります。とうもろこしの胚芽部分には6.39%と特に高い濃度で含まれているのです。


つまり穀物の外皮に集中しているということですね。


バランスの取れた食事が基本です。未精製の穀物には食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富に含まれているため、フィチン酸だけを恐れて避ける必要はありません。適切な調理法と食べ合わせによって、デメリットを最小限に抑えながら栄養を最大限に活用できます。


フィチン酸を含むナッツと種子類

ナッツ類や種子類は、フィチン酸の含有量が特に高い食品グループに分類されます。これらの食品は美容や健康のために積極的に摂取されることが多いため、フィチン酸の影響について知っておくことが重要です。


アーモンド、カシューナッツ、くるみ、ブラジルナッツなどのナッツ類には、いずれも高濃度のフィチン酸が含まれています。ごまや亜麻仁、ひまわりの種、チアシードといった種子類も同様です。これらは植物が子孫を残すための種子であり、発芽に必要な栄養素をフィチン酸の形で蓄えているのです。


ナッツや種子を間食として摂取する方は多いでしょう。美容に良いビタミンEや良質な脂質が豊富なため、積極的に取り入れたい食品です。しかしローストしても20~30%しかフィチン酸は減少しないため、生でもローストでも一定量のフィチン酸を摂取することになります。亜鉛の吸収を阻害する可能性があるため、大量に摂取するよりも適量を守ることが大切です。


少量を継続的に摂取するスタイルがおすすめです。


ナッツや種子を水に浸けることで、酵素阻害物質やフィチン酸などの反栄養素を減少させることができます。アーモンドなら8~12時間、カシューナッツなら2~4時間、ごまなら8時間程度が目安となります。水に浸けている間に、種子に含まれるフィターゼという酵素が活性化し、フィチン酸を分解してくれるのです。水に浸けた後は水をしっかり切って使用することで、栄養の吸収効率を高められます。


浸水させたナッツは冷蔵庫で保存し、2~3日以内に食べきりましょう。乾燥させてからローストすると、カリカリとした食感が戻り、おいしく食べられます。この一手間で、美容に必要なミネラルの吸収率が大幅に改善されるのです。


フィチン酸の美白とアンチエイジング効果

フィチン酸は食品成分としてだけでなく、美容成分としても注目を集めています。特に美白やアンチエイジングの分野で、その効果が研究により明らかになってきました。


美白効果のメカニズムは独特です。ビタミンCがメラニンの生成を抑制するのに対し、フィチン酸はメラニン生成の原因となる鉄や銅といったミネラルを不活性化します。強力なキレート作用により、これらの金属イオンと結合してメラニン生成を阻害するのです。さらに、マクロファージという免疫細胞の働きを活性化させ、既にできてしまったメラニンの排出を促進します。実際の臨床試験では、フィチン酸配合の化粧水を使用したグループで明確な美白効果が確認されています。


つまり二段構えで美白に働きかけるということですね。


抗酸化作用も見逃せません。フィチン酸には強力な抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えます。がん予防や生活習慣病の予防、免疫力向上といった健康効果も報告されているのです。農林水産省の資料でも、フィチン酸の抗がん作用や抗酸化作用について言及されています。細胞の酸化を防ぐことで、肌の老化を遅らせ、シワやたるみの予防にもつながります。


美容クリニックでは、フィチン酸を配合したピーリング剤が使用されています。角質軟化作用があり、古い角質を優しく除去して肌の生まれ変わりを助けるのです。グリコール酸サリチル酸と比べて刺激が少ないため、敏感肌の方にも使いやすいピーリング成分として評価されています。2~4%の濃度でピーリング剤として働き、他の酸と組み合わせて使われることが多いのが特徴です。


コラーゲンの生成もサポートします。肌に弾力やハリを与える効果が期待できるため、エイジングケアの観点からも有効な成分です。保湿効果も持ち合わせており、肌を乾燥から守りながら美白とエイジングケアを同時に行えます。


美白美容液や角質柔軟美容液を選ぶ際には、成分表示でフィチン酸が含まれているかチェックしてみると良いでしょう。市販のピーリング美容液にも配合されていることが増えてきています。毎日のスキンケアに取り入れることで、透明感のある肌を目指せるのです。


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フィチン酸によるミネラル吸収阻害の真実

フィチン酸の最大の懸念点は、ミネラルの吸収を阻害する性質です。美容や健康のために重要なミネラルの吸収率が下がる可能性について、具体的な数値とともに理解しておく必要があります。


フィチン酸は亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウムといった必須ミネラルと強く結合します。特に亜鉛、鉄、カルシウムとの結合力が強く、これらのミネラルが腸管で吸収されにくくなるのです。厚生労働省の調査でも、これらは日本人が不足しがちな栄養素として位置づけられています。


亜鉛は肌のターンオーバーや免疫機能に不可欠なミネラルです。フィチン酸の影響により、全粒穀物や豆類に含まれる亜鉛の生物学的利用能は低くなります。鉄分も同様で、植物性食品の非ヘム鉄はただでさえ吸収率が低いのに、フィチン酸の存在によってさらに吸収が妨げられます。女性は月経により鉄分を失いやすいため、特に注意が必要です。


カルシウムの吸収も阻害されます。骨や歯の健康に欠かせないカルシウムですが、フィチン酸と結合すると不溶性の塩を形成し、腸から吸収されにくくなるのです。牛乳とトウモロコシや枝豆を一緒に摂取すると、フィチン酸がカルシウムの吸収を妨げる可能性があります。


吸収阻害は深刻なんでしょうか?


東洋大学の研究では、イネで約30%、コムギで約40%のフィチン酸を低減させる化合物が発見されました。これは穀物の栄養改善に大きく貢献する可能性があります。将来的には、フィチン酸が少ない品種が開発されるかもしれません。


ただし、現代の研究ではバランスの良い食事をしていれば、フィチン酸による悪影響は極めて限定的とされています。動物性たんぱく質と結合した微量元素は吸収されやすく、ビタミンCや有機酸と一緒に摂取することで吸収阻害を軽減できます。


ミネラルサプリメントを摂取している方は、フィチン酸を多く含む食品と時間をずらして飲むことで、吸収効率を高められます。朝食で玄米を食べたなら、サプリメントは昼食後や夕食後に摂取すると良いでしょう。肉や魚、卵などの動物性食品と一緒に穀物や豆類を食べることで、ミネラルの吸収を助けることができます。


フィチン酸を減らす調理と食べ方の工夫

フィチン酸のデメリットを軽減しながら、食品の栄養を最大限に活用する方法があります。調理前の処理や食べ合わせによって、ミネラルの吸収率を大幅に改善できるのです。


水に浸す方法が最も簡単で効果的です。玄米や穀物、豆類を12時間以上水に浸すことで、フィターゼという酵素が活性化してフィチン酸を分解します。ある研究では、豆を4時間浸すと79%、8時間浸すと87%、17時間浸したら98%のフィチン酸が減少したという結果が出ています。浸水後は必ず水を捨ててから調理することが重要です。分解されたフィチン酸が水に溶け出しているため、その水を捨てることで効果が得られます。


玄米の場合は、炊飯前に6~12時間水に浸けておきます。夜寝る前に水に浸けておけば、朝にはフィチン酸が分解された状態で炊飯できるのです。夏場は気温が高く雑菌が繁殖しやすいため、冷蔵庫で浸水させると安心です。


結論はしっかり浸水させることです。


発酵食品を活用するのも賢い選択です。納豆、味噌、テンペなどの発酵大豆製品では、発酵過程でフィチン酸がほぼ完全に分解されます。納豆菌や味噌菌、乳酸菌はフィターゼを生成し、フィチン酸を無力化するのです。同じ大豆でも、発酵させた納豆や味噌はフィチン酸の心配が少なく、むしろ善玉菌による腸内環境改善効果も期待できます。


大豆食品の発酵による効果について詳しく解説した記事


発芽させる方法も有効です。玄米を発芽させると、フィチン酸が減少し、ギャバなどの有効成分が増加します。市販の発芽玄米を選ぶか、自宅で玄米を水に浸けて発芽させることもできます。発芽の目安は、胚芽部分からほんの少し芽が出た状態です。24~48時間程度で発芽するため、水は定期的に交換しましょう。


食べ合わせの工夫も効果があります。ビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取すると、鉄分の吸収が促進されます。玄米ご飯を食べる時には、ブロッコリーやパプリカ、キウイフルーツなどを添えると良いでしょう。納豆や味噌汁と組み合わせれば、発酵食品の酵素がフィチン酸を分解してくれます。動物性たんぱく質と一緒に摂取することも有効です。肉や魚、卵などに含まれる動物性たんぱく質は、ミネラルの吸収を助ける働きがあります。


これらの対策により、フィチン酸の影響を減らしながら穀物や豆類の栄養を効率よく摂取できます。美容と健康のためには、避けるのではなく上手に付き合うことが大切なのです。




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